どうもKAMIU編集部です。今回はなんと、こちらに来ております。
\ドーンッ/
京橋駅。実はとある企業の取り組みについてインタビューする機会を頂きました。
その会社というのも美容室専売メーカー最大手の「ミルボン」さんです。
実は以前取り上げたドンキホーテでの化粧箱への細工、および非正規流通についてインタビューする機会を頂けました。
ミルボンは「トレーサビリティシステム」で品質を保証、他業界でも珍しいオープン型の追跡システムを実現。
─本日はよろしくお願いいたします。ドンキホーテで二次元コードが削られていた商品が販売されていた件についてお伺いさせて頂きたく考えております。
よろしくお願いいたします。はじめに、ミルボン製品は美容室を通じてお客様へお届けする商流です。流通に関する取り組みとしては、お客様へ確かな品質の商品をお届けしていくために、21年6月に「ミルボントレーサビリティシステム」というシステムをリリース致しました。
このシステムを使えば、製品に記載されている二次元コードを読み取ると流通の流れが誰でも見られるという仕組みになります。元々は海外でミルボンの偽造品が出回るなどの背景があり、ミルボンとして自社商品であると保証できるシステムを構築出来ないかと実施したのがこちらのシステムになります。
今回、削られていたのは「トレーサビリティシステム」の二次元コード。薬機法に反するのか?
─これは凄いですね。。ドンキホーテで販売されている製品で削られていたのはこの二次元コードの部分が削られていたということでしょうか?
部分的には恐らくそうだと思われます。現在は一部製品にのみ展開しており、エルジューダのブリーチケアシリーズも対象商品となっておりました。。
─KAMIU的には、こちらの削りの細工が医薬品医療機器等法(以下、薬機法)に抵触するのではないか?と思い今回インタビューをご依頼させて頂きました。過去に類似の細工の事件報道などもありましたが、実際どうなのでしょうか?
まず、薬機法では法定の表示事項というものが定められています。その表示事項を記載していない製品の販売は違法となります。以前警察による摘発があった件では、この表示部分周辺が削られるなど加工されていたために、弁護士へ相談しておりました。
─今回のケースに関しては対応されるのでしょうか?
薬機法に限らずですが、違法性は司法により判断されるものなので、メーカーとしてはどちらとは言えません。。我々としては今回の件に関しても、これまでと同様に弁護士へご相談させていただくことになります。
―ミルボンさんとして、今回の件に関してのお考えをお聞かせください。
パッケージなどを傷付けて販売することは、ブランド価値を毀損する行為ですので絶対に止めていただきたいです。
─ありがとうございます。非正規流通は止まらないですね。。
おっしゃる通りですね。。
メーカーとしては、私たちが化粧箱の一部を傷付けたり切り取ったりした商品を提供することは決してないことや、二次元コードから流通情報を提供していることの周知に努め、消費者のみなさんへ理解を広めたいと考えています。
─とはいえ、御社で行われている「milbon:iD」のような仕組みが全サロンに導入されれば、店販の流通も変わるなと感じております。
ありがとうございます。お陰様でmilbon:iDの登録サロンは3700サロンを超え、非常に多くの方に活用頂いております。
二次元コードでのトレーサビリティシステムも対象品を拡充させていこうと計画しており、店販販売のデジタル化をミルボンとしても積極的に進めたいなと考えております。
─ちなみに一部の美容室専売メーカーがドンキホーテさんに直接卸をはじめている動きを観測していますが、御社は直接卸される計画などないでしょうか?
ございません。そもそもミルボンでは、美容室での物販とは美容師さんの知識・知見をお客様へ商品を通じてお届けすること、「知販」であると考えています。ですので、美容師さん・美容室さまを介さずに商品だけを提供することは決してありません。
最後に:ミルボンがDX化する、美容業界の店販品市場。
今回のインタビュー非常に面白かったです。
メーカー側が主導してDX化を進めている業界ってあまりないような気がします。
特にmilbon:iDなど「美容室側にとってもメリットのある商流構築」はめちゃくちゃよいですし、新しいなと感じました。ぜひまだ導入されてないサロン様はディーラーさんにお問い合わせください!
今後より色んなメーカーに拡がっていきそうな動きだなと感じました。それにしてもmilbon:iDの進捗が凄まじすぎますね…引き続き非正規流通に関して調査して参ります。