追記:12/14 11:19 :本記事において、フィヨーレ様の収益予測が大幅に誤っており、現在修正対応中です
フィヨーレは美容室メーカーの中では、最近できた新ブランドですが、短期間で急成長した最も勢いのあるメーカーです。わずか10年ほどで売上高が70億円に達し、初年度の売上高が10億円というのもすごいですね。高い成長率を維持しており、注目度の高い美容室専売品メーカーです。
なぜここまで急成長することができたのか気になるところです。フィヨーレの今までに販売されたカラー剤や売上高から、徹底分析してみます!
美容室専売品メーカー「フィヨーレ」とは
フィヨーレは元々「滝川」という問屋の1事業部でした。フィヨーレは2008年に分社化し、創業した比較的新しい会社です。日本では、様々な美容室メーカーがあり、美容業界は競争が激しいです。厳しい業界の中で、たった8年で売り上げ高を7倍 (対初期年度比)にするなどフィヨーレの活躍が目覚ましいです。
フィヨーレは「お客様一人ひとりの美の可能性を引き出し、華やかに咲かせたい…。」をコンセプトに「商品価値」「技術価値」「情報価値」の3つの柱を高めて、サロンの発展に貢献してきました。商品価値は「サロンの独自性」を実現するべく、差別化を図った新商品を開発しています。技術価値はお客様の満足度の向上を目指して、美容技術の提案をしています。情報価値では、最新美容情報を提供してサロンからのトレンド発信をバックアップしています。
フィヨーレの売上高に貢献したヒット商品
表はフィヨーレがサロンに影響を与えてきたシリーズの販売開始をまとめたものです。フィヨーレは創業してから、複数のシリーズと多くの商品ラインナップの開発・販売を行ってきました。数々のヒット商品を産み出しているという実績が急成長という結果に繋がっているのだと感じられます。
2008年:主要製品「BLカラー」「Fケアシリーズ」の誕生
2008年には主力となるカラー剤「BLカラー」や「Fケアシリーズ」が販売されました。発売当時、カラーバリエーションが59色ありました。現在ではアルカリタイプ85色、アシッドタイプ15色まで増えて最大限のクリエイティブなカラーワークが可能になりました。また、BLカラーでは、繰り返しカラーを楽しむ方でも安心して施術できるようにダメージ防止効果があります。
2010年:自然の恵みに機能成分をプラスした「ファシナートシリーズ」がリリース
2010年にはファシナートシリーズが開発され、シャンプー&トリートメント、スキンケア、ボディケアなどお客様の要望に応えた様々な商品が発売されるようになりました。ファシナートシリーズは自然の恵みに機能成分をプラスしており、「美しさを維持し、もっと美しくなりたいという願いを叶える。」をコンセプトに開発されました。「ニオイケア」や「エイジングケア」に着目したヘアケアであり、保湿力で髪にツヤを与えます。
2011年:ダメージケアに特化した「Fプロテクトヘアケアシリーズ」がリリース
2011年には、Fプロテクトヘアケアシリーズが発表されました。Fプロテクトヘアケアシリーズでは、ダメージケアをしながら綺麗なフォルムをキープするといった点に特化したシリーズです。タンパク質変性率の低い洗浄成分の使用に加え、髪や頭皮だけでなく肌にも優しい洗浄&スキンケア成分配合といったこだわりのある製品です。
2013年:人や環境に配慮した「フィトリオリビングシリーズ」がリリース
2013年にはフィトリオリビングシリーズの販売が開始されました。シャンプー&コンディショナーだけでなく、ヘア&ボディエッセンス、バーム、ボディソープ、バスソルト、ヘア&ボディマッサージオイル、ハンドクリームなど様々なラインナップが展開されています。フィトリオリビングシリーズは環境・社会・人に対する配慮を意識して作られた製品です。環境面では「フィト」由来の容器を採用することで、地球温暖化要因である二酸化炭素の排出量削減に貢献しています。社会に対しては開発途上国の生産者の暮らしを間接的にサポートしています。また、人が安心して使えるように「フィト」由来の成分から構成された製品はパッチテスト・アレルギーテストによって、安全性が確認済みです。
2014年:スタイリストの使えるに応える「クリエイティブデザイン」がリリース
2014年には、技術・イメージ・創造性の3要素が組み合わさった完成度の高いヘアデザインを実現できるヘアスタイリングシリーズであるクリエイティブデザインが発表されました。見た目だけでなく、プラチナナノコロイド・サンフラワーセラミド・モリンガエキスの3つのダメージバリアミックスが採用されている質の高い製品です。
現在に至るまで様々なシリーズを展開し、新商品が次々と発表されています。今年の9月には、BLカラーシリーズの新作「BLカラー RADICE」が発売されるようになりました。RADICEは深みとツヤをテーマにしたグレイヘアカラー剤です。10月には、頭皮マッサージを目的とした「THE EARTH」というウォッシュクリームの発売が開始されました。
BLカラーで急成長!フィヨーレの売上高を分析
出典:http://www.fiole.jp/products/f_bl.html
フィヨーレは、創業してから立った9年しか経っていないまだまだ新ブランドです。ですが、売上高70億円を超えており、短期間で急成長した会社です。美容製品の販売だけでなく、セミナーを開くなどサロンサポートに意欲的です。急成長ぶりは売上高と成長率の推移をみて頂くと、明らかです。
フィヨーレの売上高推移の予測
年度 | 売上高 (億円) | 成長率 (%) |
---|---|---|
2008年 | 10億円 | |
2009年 | 19.5億円 | 95% |
2010年 | 23億円 | 18% |
2011年 | 30億円 | 13% |
2012年 | 42億円 | 30% |
2013年 | 52.5億円 | 25% |
2014年 | 55.2億円 | 5% |
2015年 | 63.5億円 | 15% |
2016年 | 70.5億円 | 11% |
フィヨーレの売上高と成長率 (対前年度比)をまとめました。売り上げ高は企業が公表している成長率を基に推測しました。創業してから、たった8年で売り上げ高が約7倍まで成長しており、フィヨーレの勢いがすごいです。
成長率も2014年を除いて、安定して2ケタ台を維持しており、創業してから常に成長してきたことが分かります。このまま、成長が続けば、ミルボンやナプラなどの老舗美容メーカーに追いつく時代が来るかもしれません。
好調な売上高増加には、『BLカラー』や『ファシナートシリーズ』など主力商品の需要が年々高まっている背景があります。
売上試算に使った記事一覧:第8回代理店会議を開催/株式会社 フィヨーレ コスメティクス
第8回代理店会議を開催/㈱フィヨーレ コスメティクス フィヨーレ第6回代理店会議
フィヨーレが第7回代理店会議
第9回代理店会議を開催/㈱フィヨーレ コスメティクス
FIOLEが「第10回 代理店会議」を開催
美容室専売品カラー剤の競合メーカーとの比較
創業年数 | 売上高(2016年) | |
---|---|---|
アリミノ | 67年 | 90億円 |
ミルボン | 57年 | 291億円 |
ナプラ | 63年 | 170億円 |
フィヨーレ | 9年 | 70.5億円 |
日本には多くの美容室専売品メーカーがあり、競争過多が起こっています。また、歴史の長い老舗メーカーも多いです。ドイツのヘアカラーメーカーであるウエラは130年以上の歴史がある企業ですし、アリミノやミルボンやナプラは創業約60数年の老舗大手メーカーです。
老舗大手メーカーの売上高は数百億規模であり、多くの利益をあげています。大手企業に対して、創業たった9年のフィヨーレが売上高で近づいてきています。この勢いが続けば、アリミノ、ナプラを追い越しミルボンに肩を並べるようになるかもしれません。
美容業界は競争が激化しており、質の良い製品が次々と発表されたり、価格競争が起こりますのでユーザーとしてはうれしい限りです。今後の美容室専売品メーカーの力関係がどう変化していくのか楽しみです。
まとめ
フィヨーレは創業年数が短く、知名度はまだ大きくないかもしれんせん。ですが、フィヨーレの成長率が目覚ましく、何年後かには多くの人に愛される大企業に成長しているかもしれません。フィヨーレの今後が楽しみです。