こんばんわ。KAMIUです。
皆さんはこちらの「BOTANIST (ボタニスト)」という製品をご存知でしょうか?
恐らく美容師の皆さんは知ってますよね。
このように数々の芸能人がインスタで一時期投稿したことで話題になり、
サロン専売品というような打ち出し方で、中価格で急成長。
シャンプー490mlで1,500円ほどと決して安くない値段で爆発的に売れ続けています。
ノンシリコンブームが到来したタイミングで「ボタニカル」という自然派かつノンシリコンという推しで急成長しました。
一体どのくらい売れているのでしょうか?また、何処の会社がやってるのでしょうか。
今回は美容師さんも一般の人からもあまり知らられていない一般消費者向けのヘアケアベンチャー「i-ne」をご紹介致します。
なんと年次40億→80億→170億円と毎年成長していました….
そもそもボタニカルシャンプー「BOTANIST(ボタニスト)」とは?
そもそも「BOTANIST」とはどういう意味なのでしょうか?
BOTANIST=植物学者という意味とのこと。
ボタニカルライフスタイルというのは生活の中に植物を取り入れるとのことです。
植物の恵みで本来の美しさを輝き出しましょうというのがボタニストのコンセプトです。
なんと楽天年間ランキングで1位を受賞しています。
ボタニストが売れるきっかけとなったのも楽天ランキングとも聴いてます。
では実際にどのくらい売れているのでしょうか?
3年連続200%成長!「BOTANIST(ボタニスト)」の売上と成長推移
BOTANISTを販売するi-ne社の売上推移が公開されていたので引用させて頂きます。
引用:Wantedly i-ne
売上高 | 前年比 | |
---|---|---|
2014 | 40億円 | |
2015 | 90億円 | 225% |
2016 | 170億円 | 189% |
なんと2014年に40億円、2015年に90億円(前年比225%)、2016年に170億円(前年比189%)とまさに倍々ゲームのごとく成長しています。
2016年に関してはヘアアイロンブランドのSALONIAを買収したという点も大きいかもしれませんが、
それにしても成長率がすごすぎますね。。(WEB系の会社でもめったにないのでは。。)
ではこちらのBOTANISTを販売するi-neという会社はどのような会社なのでしょうか?
急成長のヘアケアベンチャー「BOTANIST(ボタニスト)」販売の株式会社i-ne(イーネ)とは?
実はi-ne社も関西出身のメーカーでした。何故か関西にヘアケア剤のメーカーが多いんですよね。。
i-neの設立は2007年、たった10年で急成長しています。
代表の大西 洋平氏は関西出身でi-ne社の元々の事業はSEOの広告代理事業やECの構築の支援をされていたようです。
後ほどご紹介致します。
ボタニスト以外にもサロニア SALONIAなど21ブランドを保有!
実は、i-neはボタニストの会社かと思いきや、21ブランドも保有しています。
チルアウトというエナジードリンクや、ビタミン吸引器のVITAFULなども提供されてるのですね。。
イメージとなる言葉自体をブランドにするような特徴があるような気がします。
また、M&A的な動きにも積極的で、2016年には楽天で爆売れしているヘアアイロン「SALONIA」を販売するメインライン社との合併も行っており、
特にヘアケアには力を入れてきているようです。
創業ルーツはSEO会社?i-neの創業当初の事業内容に驚き
当初、i-ne代表の大西 洋平氏は事業はSEOの広告代理事業やECの構築の支援をされていたようです。
2010年ごろのi-ne Factoryのページ(SEO対策事業)。がっつりWEB制作会社だったのですね
なるほど、だからWEBのマーケティングに強いのですね。
(秀逸な広告戦略に関しては色々と噂があったりするので割愛します)
また今は消されてしまった沿革の中に、個人事業主時代の名称Y.B.Oなどものっていました。
そして、2009年にドラッグストア向けに「卸売業」も開始しており、流通戦略はこちらの「卸売事業」の強みがあったのかもしれませんね。
やはり元々販路があると強いのです..。
最近はリクルーティングにも力をいられれており、サイトも充実しています。
引用:i-ne 採用ページ
ヘアケアブランドの販売に興味のある美容師さんはぜひどうでしょうか笑
では、こちらのBOTANISTはi-ne社が開発から製造まで行っているのでしょうか?
調べてみると全く違う会社が現れました。DEMI関連会社の山田製薬です。
製造はOEMで別会社。「BOTANIST(ボタニスト)」の開発・製造はDEMI関連会社の山田製薬
実はBOTANIST(ボタニスト)ですが、OEMという方法で製造されています。
OEMとは、企画はメーカー側が行い、開発や製造はパートナー工場が行うという手法です。
このように分業することでメーカー側はマーケティングに注力できるということなんですね。
では、BOTANISTはどこが製造しているのでしょうか?
実は皆さんご存知のDEMIの関連会社が開発しているんですよね。
こちら日華化学という会社の子会社「山田製薬」が製造しています。
引用:山田製薬
ちなみに日華化学は上場しているので決算資料を見てみましょう。
BOTANIST(ボタニスト)の急成長で日華化学子会社の山田製薬の売上も急成長!
決算資料にボタニストを製造する山田製薬の業績が開示されていました。
すげえ伸びてますね。受託などの部門が毎年20億ずつ増収してるんですよね。。すごすぎます。
恐らくボタニストの占める割合が大きいと考えています。
きちんと「山田製薬が大幅伸長」と記載していますので、恐らくほぼBOTANISTの伸びでしょう。
日華化学社長の江守康昌氏の発言の真意は
ボタニストはある種、サロン専売品の市場を食っていると考えています。
こちらの製造を行う日華化学の社長の江守康昌氏がインタビューで下記のようにお答えされています。
女性が美容室にかける費用の節約志向からか、「来店の頻度が下がり、高級品が売れない」。ヘアカラーの流行も、美容室での手入れが少なく済む、暗めが増えたという。
ただ、江守さんの表情は暗くはない。「多様化戦略が実を結び、当社は影響を免れた。美容室とともに市場活性化に取り組む。今度出す新商品をお楽しみに」とにやり。
なるほど….多角化とはボタニストなどのことでしょうか。羨ましい限りですね。
サロン向けにも何か施策を考えられているそうなので、サロンに還元するような仕組みを提供して頂けるとうれしいですね。
BOTANIST(ボタニスト)の口コミや効果は?
ボタニストのマーケティングとして先駆的だったのはインスタでの芸能人からの口コミですね。
当時やっている企業も少なくかなり印象的でした。
紗栄子、山田優、高橋あい、GENKING、後藤まきがこぞって利用!
下記のような投稿、一時期たくさんみましたよね。。。
芸能人がこういう投稿していたので一般のファンたちも真似してSNSに投稿、拡散したという経緯があります。
まさにシャンプー×インスタというブームを作り出したのがBOTANISTでした。
彼らは今、別ブランドでも挑戦を始めています。
VITAFULという製品などを投稿して貰っているようです。(他のビタミン吸引器の企業に比べてあまり積極的にやっていないようですが)
同様のマーケティング戦略は他ブランド/ジャンルでも成功するのか、興味深いですね。
BOTANISTのリアルな口コミと効果
どうなのでしょうか。
@コスメ Botanistなどで見てみると
4.0点と中々普通です。ただ、Youtube上ではBOTANISTに関する物申す動画などもあり、賛否両論という印象です。
最後に:シャンプーも化粧品も、全ての”キレイ”はマーケティングがキモである
今回特集したi-ne社がボタニストを販売したのは2015年です。
たった3年で「中価格シャンプー」という市場を切り開き、資本的にも体力的にも大きいメーカーからのシェアを奪い抜きました。
逆にメーカー側がBOTANISTのブランド戦略を模範するという流れもできています。
i-ne社が他の企業とは違っていたのは、マーケティング力です。
資生堂のTSUBAKIも、レヴールというシャンプーも、マーケティングで市場シェアをいっきに抜き去りました。
今回ご紹介したBOTANISTも同様です。皆さんは自社マーケティングどうされていますか?
美容室としてマーケティングを意識する重要性は刻々と高まっています。
KAMIUではマーケティングに関する記事も書いてますので、ぜひ見てみてください^^
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