コロナの流行で、外出中は常にマスクを着用するのが普通になっているという方も多いのでは?
美容室でも、マスクをしたまま施術をしている方が増えてきましたよね。ただ、マスクをしたままだとカットやシャンプーがしづらいなど、様々な意見があるようです。
今回は、そんな美容室内でのマスクの着用や美容室でのコロナ対策について調査してみました。
コロナ禍においては美容室もマスク着用が感染防止には有効
全日本美容業生活衛生同業組合連合会の、美容業における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドラインによると、美容室では換気の悪い密閉空間や多くの人が密集すること、お互いに手を伸ばしたら届く距離での会話や発声を避けることが必要だと書かれています。では、美容室では具体的にどのようなコロナ対策が必要なのでしょうか?
美容室にできるコロナ対策はたくさんある
美容室におけるコロナ対策のうち、まずは美容室ができることを具体的にご紹介します。実際に美容室が行っているコロナ対策もあるので、ぜひ参考にしてみてください。
日々の手洗いや消毒が肝心
美容室でできるコロナ対策について調査すると、多くの美容室が実践しているのは手指消毒用アルコールの設置とこまめな検温でした。
入口やトイレなどに消毒用アルコールを設置している美容室が多く見られました。また、予約数を通常より減らして店内の人数を減らしたり、飛沫防止のアクリル板や透明ビニールカーテンを設置したという店舗もありました。
その他にも、お客様が使用する椅子や鏡の定期的な消毒、支払い時のコイントレー使用、飲み物の提供停止なども挙げられました。通常であれば雑誌やひざかけなどを貸し出している店舗も、コロナが流行しているあいだはサービスを停止しているそうです。
どうしても手を触れなくてはならない手すりやドアノブ、エレベーターのボタンなどは、抗ウイルスシートで保護するとより安心して使用できそうです。
トイレの使い方や清掃についても見直しを!
意外と見落としがちなのが、トイレの清掃です。感染力の強いノロウイルスなども、共有トイレで感染が広がってしまうということもあるのだとか。
コロナにおいてもドアノブや便座、蛇口などの消毒はもちろん、トイレの蓋を閉めて水を流すように掲示するなどの対策が重要と言えそうです。
また、ハンドドライヤーを使用していたものの、コロナの流行によって使い捨てのペーパータオルに切り替えたという店舗も見られました。
お客様にお願いして協力してもらうことも大切
美容室だけが消毒などの対策をするだけでは、コロナを防ぐことはできません。お客様にも協力してもらうことが重要と言えます。
美容室の入り口にコロナ対策実施中のお知らせを掲示
お客様へコロナ対策に協力してもらう方法として、マスク着用や手指消毒などの協力を促すポスターを掲示しているという美容室が多くありました。
中には来店されるお客様に安心してもらうために、美容室が取り組んでいるコロナ対策を掲示しているという美容室も。一人一人にコロナ対策について案内するのも丁寧ですが、時間がかかってしまうことからも、ポスターなどを掲示する方法がいいかもしれませんね。文字だけでなくイラストが入っているものは、誰が見てもわかりやすくなっています。
ネットには無料のものがたくさんあるので、ダウンロードして使ってみてください。
検温や自由に使える消毒用アルコールの設置も
掲示以外でも施術前のカウンセリングの際に体調を聞くことや、非接触型の体温計で検温をすることもコロナ対策として効果がありそうです。
また、お客様が気になったときにすぐに消毒できるよう各テーブルに消毒用アルコールを設置するのもおすすめです。
美容師とお客様のマスク着用でコロナ感染を防ぐ
特に美容室はカットやカラーなど、髪の毛に触れる必要があるためどうしても美容師とお客様の距離が近くなってしまいます。
また、あまり広くない店舗だとお客様同士も距離をとることも難しい場合がありますよね。そのようなことから、コロナの感染を防ぐという点では、美容師とお客様の両方がきちんとマスクを着用することが大切だと言えます。
しかし美容師としては、耳周りのカットやカラー、シャンプーのときにマスクの紐部分が邪魔になってしまうという声も見られました。マスクの紐部分を内側に隠し、マスキングテープでマスクを止めているという方や、会話をしないという条件でマスクを外してもらっているという方もいました。
ビューティガレージが販売した「貼るマスク」とは?
マスクをつけているままだと施術がやりづらい、という方を中心にヒットしているのが、不織布に両面テープがついている「貼るマスク」です。
日本最大級のプロ専用機器や化粧品の総合卸サイトとして人気のあるビューティガレージが販売しており、実際に目にしたことがあるという方も多いはず。
この「貼るマスク」は、ビューティガレージでは「まつく」や「シールマスク」という商品名でも販売されており、人気商品ランキングでも常に上位にランクインしているくらい注目度の高い商品です。
マスクに両面テープがついており「紐なし」を実現
では、「貼るマスク」はどのようにして使うものなのでしょうか?
ビューティガレージで販売されている「貼るマスク」の見た目は、まさに紐のないマスクそのもの。マスク本体に両面テープがついているので、肌に直接貼り付けて使います。
美容室以外でも、長時間のマスク着用で耳が痛くなったときやメガネをかけている方、二重マスクの内側に使用したいという方から人気があるそうです。
実際に購入した方のレビューを見てみると、意外と使い心地が良いという意見が多くみられました。お客様の中には、めずらしさから進んで着用される方もいるそうです。
ただ、肌が弱い方はテープ部分で肌がかぶれてしまったり、赤くなってしまうことがあるそうなので使用する際には注意が必要かもしれません。
ビューティガレージ発売されている「貼るマスク」その1:まつく
こちらの「まつく」はやや薄手の不織布の両端に両面テープがついています。会話やドライヤーをしてもはがれにくい、やや強めの粘着剤が使用されており会話する際にもストレスなく使用できます。
一枚一枚が薄いのでかさばりにくく、ストックしておいても場所を取りにくいという点も美容師から支持されています。
実際に使用した人からは、薄手なので暑い季節でも快適に着けることができる、呼吸がしやすい、という声や数回であればはがしても再度つけることができるというレビューが見られました。また、飲み物を飲みたいというお客様にも対応できたとのことです。
ビューティガレージ発売されている「貼るマスク」その2:竹布まつく
こちらの「竹布まつく」は「まつく」と同じような見た目ですが、竹原料を100%使用した再生セルロース繊維で作られており柔らかさが特徴の商品です。
商品名にもなっているTAKEFU(タケフ)は、株式会社ナファ生活研究所が所有する登録商標とのこと。このAKEFU100%のガーゼは、医療用としても使われるほど機能性が高いことで知られています。
この「竹布まつく」は竹の特性である抗菌性や消臭性、制電性、吸水性が生かされており、使い心地の良さが魅力。竹を原料としていることから自然に還る繊維とも言われ、環境に配慮されているのもポイントです。
そして、普通の「まつく」よりも少し生地に厚みがあるというレビューが見られました。
ビューティガレージ発売されている「貼るマスク」その3:シールマスク
こちらの「シールマスク」は上2段と下3段の5段プリーツ構造になっており、見た目は普通のマスクとよく似ています。
シールはマスク上部の左右とマスク下部の中央の3か所につけられているので、両頬とあごに直接貼り付けて使用します。細菌、花粉、ウイルス飛沫を99%カットする3層フィルターを使用していることもあり、機能性の高さが人気の理由です。
鼻と頬にフィットするノーズフィッターがついているので、普通のマスクのように鼻からあごまでしっかりと覆うことができます。
通常のマスクと同形状なので顔になじみやすく、抵抗感が少ないとの声が多いそう。
サイズは女性や子供にぴったりなやや小さめ(90㎜×150㎜)とふつう(90㎜×165㎜)の2サイズで展開。お客様に合わせて使い分けしてみてください。
ビューティガレージ発売されている「貼るマスク」その4:3D新習慣マスク(貼る使い捨てマスク)
こちらの「3D新習慣マスク」は、顔の輪郭に合うような3Dタイプでフィット感に優れています。
また、本体部分はメルトブローン不織布をあいだに挟んだ3層構造になっており、細菌ろ過効率99%や微粒子ろ過効率95%など高性能なのも嬉しいですよね。
上下左右4か所につけられた肌用シールは、アレルギーテスト済みなので安心して使うことができます。
ひとつひとつ個包装になっているところも衛生的で、美容室にぴったりですよね。
Amazonや楽天でも販売されている「貼るマスク」やマスク専用シール
ビューティガレージで購入ができないという方は、Amazonや楽天でも同じような「貼るマスク」が販売されていたのでぜひチェックしてみてください。
商品名は様々で、楽天には「マスクパッド」という商品名のものがあり、仕様はビューティガレージで販売されていたものとほぼ同じでした。Amazonでも「貼るマスク」と同様のシール付きのマスクが販売されていました。
「貼るマスク」の他に、市販のマスクに貼って「貼るマスク」のように使うことができるシールも見つかりました。丸形のシールやテープのように長細いものなど種類も豊富で、用途によって使い分けができそう。
通常のマスクのズレ防止や「貼るマスク」の両面テープだけだとはがれてしまう、という場合にも使えそうです。
美容室でのお客さまへのマスク着用・対策どうしてる?対処法3選
ここからは、実際の美容室で行われているマスクの着用方法や対策、お客様へのご案内方法についてご紹介します。美容室でのマスク着用について、悩んでいるという方はぜひ参考にしてみてください。
対処法その1:お客様用マスクの配布
お客様の安全面と美容師の施術のしやすさを考えて、「貼るマスク」をお客様用として配布するという美容室が多く見られました。
また、貼るマスクではなく普通のマスクを配布しているという美容室もありました。施術中にマスクの紐が汚れてしまうこともあるので、美容室で新しいものをもらえるとお客様も安心ですよね。
またお客様用のマスクを配布する際に忘れずに準備しておきたいのが、お客様がつけてきたマスクを入れるビニールや袋など。
マスクをそのまま置いておくのは衛生的でないので、お客様用マスクと併せて準備しておきましょう。
対処法その2:マスクをクロスさせて利用
お客様の中にはマスクが少しくらいカラーでよごれてしまったり、シャンプーで濡れてしまっても構わないという方も。そのような方や、「貼るマスク」の両面テープで肌が荒れてしまうという方にも有効なのが、マスクの紐を一度クロスさせて耳にかけてもらう、という方法です。
紐をクロスすることで、普通にマスクをつけるよりももみあげ部分に紐がかかりづらくなり施術がやりやすくなるそう。
ただ、紐部分が平ゴムのような形状になっているタイプのものやウレタン素材のマスクを使用している方は適応できないので注意が必要です。
対処法その3:マスクなしに!外してもらっている
マスクの紐をクロスすることが難しい場合などでは、会話を控えるという条件のもとマスクを外してもらっているという美容室もありました。マスクを外してもらう美容室では、なるべく個室で施術をしたり空気清浄機を導入するなどの対応をしているようです。
また、顔の輪郭やお客様の雰囲気に合わせてカットを行うときだけは一時的にマスクを外してもらっているという声も。
美容師としては、初めての方や大きくヘアスタイルを変更する方の施術では、マスクを外して雰囲気を確認しておきたいですよね。その場合は会話を控えた状態でマスクを外してもらい、顔周りのカットが終わればマスクを再度着用し施術を続ける、という方法が望ましいでしょう。
マスク着用についてお客様同士のトラブルを防ぐために
お客様の中には、息苦しさなどからマスクを外したいという方もいらっしゃいます。反対にコロナに対して対策を徹底している方もいらっしゃるので、お互いが気持ちよく美容室で過ごせるように美容室としても配慮が必要です。
コロナ対策については個人の考えの差が大きいこともあるので、お客様同士思わぬトラブルに発展してしまうことも。
マスクを外すのは個室のみなどマスクを外す条件をつけて対応する、席の配置を工夫するなど対策を考えておくといいかもしれません。
夏場はさすがに暑い。だけど、バックヤードで外しちゃだめ!美容室のクラスターは裏で起きる
お客様の前ではきちんとマスクをつけていても、バックヤードで一息つくときにマスクを外してしまっては意味がありません。
ここからは、美容室のバックヤードで実践できるコロナ対策についてご紹介します。
実際にバックヤードではどんなクラスターが起きている?
では、実際にバックヤードと呼ばれる場所ではどのようなクラスターが起きているのでしょうか?
2021年6月22日には、千葉県の美容室で10代から40代の女性従業員5人がコロナに感染しています。この美容室では接客中に感染対策が取られていたものの、従業員の休憩中はマスクの着用が不十分だった場面があったとのことです。
バックヤードでの休憩中はスタッフ同士で食事をすることも考えられ、気が緩んでしまったのかもしれません。やはり、クラスターを起こさないためにバックヤードでもマスクをきちんと着用する、人との距離を保つなどのコロナ対策が必要だと言えそうです。
マスク着用以外に美容室のバックヤードでできるコロナ対策
では、休憩中でもマスクをきちんと着用する、ということ以外にバックヤードでできるコロナ対策はどのようなものがあるのでしょうか?
まずは、基本でもあるこまめな手指消毒や手洗いが大切です。お客様のいる場所からバックヤードに移動するときや、トイレに行ったときなど場所を変えるたびに手指消毒や手洗いをするとウイルスが広がるのを防ぐことができます。
そして、バックヤードでは多くの人が集まる密集空間にならないように工夫することがポイントです。同時に休憩する人数を減らして、スタッフ同士の距離が近くなりすぎないようにしましょう。バックヤードで食事をする際にもなるべく対面を避け、会話を控えるのが望ましいでしょう。
換気については、天気や気温によって難しいこともあるかもしれませんが、なるべく窓を開けて空気を循環させることが重要です。特に、店舗によってはバックヤードが狭く窓が小さい場合も。そのような場合は、空気清浄機を導入することもおすすめです。
また、実際にバックヤードでクラスターが発生した事例を見ると、机やパソコンなど共有物を介して感染が広がっている事例があります。バックヤードに置かれた机など、スタッフが触れるものをこまめに消毒することもコロナ対策に効果的だと考えられます。
最後に:美容室でのマスク対策は「貼るマスク」なども活用し、コロナを乗り切ろう
手洗いや消毒、検温、換気の他にも「貼るマスク」などを活用することで、お客様も美容師も安心できる空間になるはず。美容室でのコロナ対策は、美容師だけでなくお客様に協力してもらうことが重要です。
美容室がいままでと同じように快適に過ごすことができる空間であるためにも、今回紹介した内容を参考にできることから実践してみてくださいね。