美容師さんの強みは「手に職を持っていること」です。女性の美容師さんの場合などは、結婚や妊娠、子育てなどで、せっかく取得した美容師資格を現在使っていてないとか、もう美容の仕事を離れてしまっているなどという人もおられるでしょう。
また、男性の美容師さんでも、手荒れや体調不良など、なんらかの事情によって美容の仕事から離れざるを得ない状態にある人もいらっしゃると思います。
いつも忙しくて、手が荒れる、立ちっぱなしによる腰痛など、体力的にも過酷な仕事なのに、時給はそれほど高くない、いったい美容師の時給って労働時間で考えるとどのくらい?と思っている人も多いのではないでしょうか?ここでは、赤裸々な美容師さんの「対・労働時間で考えた時給」を中心にご紹介します。
美容師の実際の時給はどれくらい?
美容師の勤務形態としては、現在、社員、面貸し、派遣、アルバイト、パートとあります。社員では基本的に固定給となりますが、面貸しでは、売上の30~50%の取り分、派遣やアルバイト、パートでは時給となります。
実際の時給としては、東京都で1,000~1,100円程度、神奈川県が少し高く1,100~1200円程度、大阪、京都でも1,000円前後ですが、地方では1,000円を切るところがたくさんあります。
美容師の資格を持っているのに、これではちょっと納得できない時給なのではないでしょうか?
美容師のアルバイトは、労働時間対時給ではいくら?
月給の社員の美容師はいいですが、アルバイトで時給の美容師の場合はどうでしょうか?アルバイトの場合はやはり社員と同様、朝は開店前から、夜は閉店後まで拘束時間が長い場合が多いです。しかし、社員の美容師よりは休みや勤務する時間の融通は効くようなので、実際の勤務を時給換算しても、それほど変わりはないのではないでしょうか?
アルバイトの美容師の場合は、法律上では週に4日以上勤務するなら社会保険などの加入をする場合もありますが、法人化している店舗と違い、個人経営のところでは、加入の義務はないので、社会保険保険もない人も多く、雇用されているメリットは若干薄れます。
美容師の時給は?労働時間で考えるといくら?③パートなら労働時間対時給はいくら?
では、パートの場合を見てみましょう。パートの場合の時給は全国平均で1,000円弱とそれほどアルバイトと変わりはありません。
しかし、パートの場合、週に1日だけ、3日だけ、または勤務する時間も1日数時間だけと自分の都合のいい時間を選べます。その為、店に拘束されている時間も短いので、それほど実際の時給を労働時間で考えると時給が低くなるということもありません。
また、社会保険もありませんが、拘束時間も短いため、割り切って働くことができ、自分のプライベート時間も有効に使えます。
美容師の時給は?労働時間で考えるといくら?③社員の労働時間対時給はいくら?
そう考えてくると、労働時間がいちばん長く、月給だとしても時給に換算すると、コンビニのバイトの半分あるかないか、と言われている社員美容師がいちばん、割が合わない働き方です。
正社員のメリットは、ホワイトカラーなどならば、ちゃんとした社会保険や有給休暇、それに福利厚生であるはずなのに、美容師の世界では正社員であってもそれが守られているところはほんの一握りに過ぎません。これでは、一部の法人化された大規模店舗を除いて、社員の美容師になろうという人も増えていかないので、空いた店舗のスペースを「面貸し」にする店舗も多くなった原因となっているようです。
まとめ
いかがだったでしょうか?いろいろな勤務体系がある美容師ですが、いちばん待遇がいいと思われた社員美容師は、拘束時間が長いためにアルバイトやパート、派遣に比べていちばん、損をしていると思われる結果となりました。
昔からの風習で旧態依然とした職人の世界を引き継いでいる部分もある美容師の世界ですが、もっと働きやすく、待遇も改善されないと業界全体にいい影響を及ぼさないのではないでしょうか?