あなたは美容師資格を手に入れたいと思いますか?そのためには、美容学校の過程を終修了しなければなりませんが、通学、通信のどちらを予定していますか?
通学生の場合は費用が2年間で200~270万ほどかかります。一方で通信制なら、学校によっても違いがありますが、50万~100万程度ですみます。ただし、期間は3年間となります。費用が安くすむ代わりに期間が3年間になる点を踏まえて、通学、通信のどちらがいいか検討してみましょう。
また、国家試験合格後の申請や名前変更、再発行などについてもご紹介致します。
美容師免許を取得するためには?
美容免許を取得するには、まず美容学校で所定のカリキュラムを修了しなければなりません。そのためには学校に入ることになりますが、一口に学校と言っても、いろいろあり、学費もリーズナブルなところから、高額なところまでいろいろあります。一体美容学校とはどのようなところなのでしょうか?
美容学校に行こう
安いところは、美容免許取得をターゲットにしているところが多く、それさえ達成できれば目的は達成される感じですが、高級なところは、学費も高いかわりに、免許取得に加えて、パリやロンドンなど、美の先進国である外国に研修旅行が授業のカリキュラムに組まれていたりと、美に対するトータルなカリキュラムが組まれています。そのため学費が高くなっているのです。
そのために、リーズナブルだという理由だけで美容学校を決定するのも、経済的にはいたしかたがないこともありますが、入学する本人の学習意欲をそがない、やる気にさせるカリキュラムがある学校を選ぶことも重要になってきます。やはり入学するからには、免許取得だけを目標にせず、美に対するトータルな学習をしたいというのであれば、少し予算オーバーでも高額な学校に入学するべきなのではないでしょうか?
昼間・学費
では、美容師養成のための美容学校の昼間部の学費についてご紹介しましょう。美容学校の昼間部は昼間の通学コースで、費用的には一番お金がかかるコースです。学校によってばらつきもありますが、2年間で200~270万のところがほとんどです。
さらにそれに加えて雑費や消耗品などが追加されますし、学校までの交通費も必要です。やはり2年間で300万円強くらいは余裕をみて予算を立てるといいかと思います。
しかしそんなにかかるのか?と諦めないで下さい。学校によってはAO入試と言って高得点を取ると、学費が全額免除になったり、割引になったりする制度もあります。また、銀行によっては低い金利で融資をしてくれる学費ローンなどを取り扱っているところもありますので、問合せてみるといいでしょう。
また、昼間部の通学制で週に5日ではなく、3日、1日などの通学でいいところもあります。いわば通学制と通信制の中間のようなコースで、これだとアルバイトとの両立もできそうです。
通信・学費
たいていの美容学校には通信教育部もあります。昼間部の通学コースの費用が2年間で200~270万もかかるのに対して、通信教育部では、美容師養成のための美容学校昼間部の2年のカリキュラムを3年かけて取得します。費用も学校によって違いはありますが、だいたい50万~100万程度で済むところがほとんどです。
また、通信教育部では、年間600時間の対面授業(スクーリング)が法律で義務付けられているため、昼間部・夜間部が長期の休みの時などに校舎を使用し、集中してスクーリングが行われる場合がほとんどです。そのため、スクーリングが行われる日程には、集中して学校に通わなくてはいけないということも頭に入れておくといいでしょう。
夜間・学費
夜間部もあります。これは昼間はアルバイトなどで忙しいといった人にはとてもありがたいコースです。夜間部の学費は、2年間で雑費も入れて200万程度で収まるところがほとんどです。しかしシャンプー、リンス、ペーパーなどの雑費が意外に50万ほどかかるため、260万円~280万円ほどの予算は必要です。こうしてみると昼間部よりは若干費用が安いといったところでしょうか?
しかし、すでにサロンで働きながら美容師の資格を取得しようとする人や、他の仕事をしながら憧れの美容師の資格を取ろうという人は、自分で働いて資金を作りながら夢に向かっていくためには夜間部を選択しなければならないという場合もあるでしょう。その点では、昼間の時間を有効に使えるため、非常にありがたい制度だと言うことができます。
美容師免許と理容師免許の違い
それでは、美容免許と理容師免許の違いをご紹介しましょう。美容師法では、理容の定義は、「頭髪の刈込、顔そり等の方法により容姿を整えること」となっています。端的に言うと、美容免許に加えてカミソリを使うことができるのが理容師免許だと言えます。
美容の定義が「パーマネント及び結髪および化粧によって、容姿を整える」とあるのに対して、ずいぶんと違っていますね。カリキュラム的にはほとんど違いはなく、業務でもハサミはどちらも使用しますが、美容師は理容師のようにカミソリを使って顔そりなどは法律上できないということになっているのです。
美容師免許を申請するには
それでは、美容学校を卒業し、国家試験に合格後、美容免許を申請するにはどうすればいいのでしょうか?
まず、「理容師美容師試験研修センター」というところのHPで申請フォームをダウンロードします。申請書などに記入して、所定の代金を支払い、書類を簡易書留にて理容師美容師試験研修センター宛に送ります。
合格した後、申請までには有効期限などはありませんが、医師の診断書や郵便局で印紙を買ったり手数料を払ったり、また、役所で謄本や住民票を取ったりといろいろと複雑なので、できるだけ早く申請をしたほうがいいでしょう。
免許申請のための必要な書類
では、国家試験に合格してから申請までの道のりをご紹介致します。合格後、「理容師美容師試験研修センター」というところのHPから、「美容師免許申請書」および、「精神の機能の障害に関する医師の診断書」のフォームをダウンロードします。
これに郵便局にて収入印紙(9000円分)を買い、手数料5200円を払った領収証を添付します。
さらに役所にて、戸籍謄本または住民票を取得し、医療機関にて、精神の機能の障害に関する医師の診断書を書いてもらい美容師免許申請書に同封します。
美容師免許申請書には、住所や氏名、本籍、合格年月、合格番号、質問事項などいろいろと記入する箇所が多く、さらに医師の診断書、郵便局での印紙の購入や手数料の支払い、さらに役所での戸籍謄本や住民票の取得(マイナンバーカードがあれば、コンビニのマルチコピー機でも取得が可能)など、いろいろと用意するものが多いため、時間的余裕を見ることがおすすめです。
結婚などで名前を変えた場合
では、すでに美容師免許を申請し、結婚などで名前を変えた場合にはどう手続きをすればいいのでしょうか?
氏名変更手続きはやはり「理容師美容師試験研修センター」のHPに申請書のフォーマットがありますので、その申請書に記入して提出することになります。申請書の名称は、「美容師名簿訂正・免許証(免許証明書)書換え交付申請書」といいます。こちらに変更箇所を記入し、郵便局にて1000円の収入印紙を購入、3,750円の申請手数料を支払って、役所で戸籍抄本(謄本)を取得し、郵便局から簡易書留で送付します。
この時、郵便局で控えとして貰った書留差出し表はなくさずに保管しておいて下さい。約2週間で、簡易書留で免許証が送り返されてきます。昼間などが不在の場合には、不在票が投函されますので、再配達なり、郵便局留置なりの手続きをして、必ず期限までに受け取るようにしましょう。
美容師免許をなくしたら再発行しよう
せっかく取得した免許証ですが、うっかりなくしてしまった場合はどうしたらいいのでしょうか?その場合もやはり「理容師美容師試験研修センター」のHPより、「美容師免許証(免許証明書)再交付申請書」のフォームをダウンロードして申請することになります。
太枠の中の必要事項を記入し、郵便局にて4180円の申請料を払込み、払込書を申請書の裏面に貼ります。
それらを郵送用の封筒に入れて、センターに郵送します。
約2週間程度で、再交付された免許証が簡易書留にて郵送されてきます。
30歳~40歳でも美容師免許を取得できる?
美容免許を取得するのは、10代後半~20代前半の若い人が多いイメージですが、30代、40代でもう一度チャレンジしよう、やはり夢をあきらめたくない、といった場合にはどうでしょうか?この年令でもチャレンジできるのか、少し不安に思っている人も多いのではないでしょうか?
ずばり言って、美容免許の取得には年齢制限はありません。何歳でも勉強もできるし、国家試験の受験もできます。しかし、問題はその後です。免許を取得しただけでは、独立開業したとしてもお客様は入りません。どこか、サロンに就職して技術を磨くことが必要となります。技術を磨くと言っても3~5年程度はアシスタントで、閉店後にカットやロッド巻きの練習をするところもいまだに多いです。夜の8時、9時など、閉店後からのスタートになりますので、家に帰るのは12時頃になることもざらです。
また、晴れて独立開業にこぎつけても、独立開業する資金を持ち合わせているのなら別ですが、銀行なども年齢的に現実的でないため、融資をしてくれるとは限りません。夢を見るだけなら自由ですが、現実的に考えると年齢を重ねるほど、かなり体力的にもきついと思われます。30代、40代で独立開業を夢見ている人は、やる気をそぐようなことを言うようですが、もう一度じっくりと考えてみる必要があると思います。
まとめ
いかがだったでしょうか?美容学校の昼間部、通信部、夜間部の違いや、国家試験合格後の美容免許の申請方法、申請後氏名や住所などに変更が出た時の申請方法、さらに30代、40代でも美容免許は取得できるかどうかをご紹介致しました。学校を卒業して、国家試験に合格してからがスタートラインです。まず、美容免許を申請するところから、しかるべきサロンに就職して技術を磨いていき、やがて独立開業まで、道のりは長いですが、夢の実現に向けて頑張る方を応援します。この情報が少しでもそんな皆さんのお役に立てれば幸いです。