どうもどうもKAMIU編集部です。
Aguさん(AB&Compnayさん)、上場おめでとうございます!
上場されたのが”マザーズ”ということで、マザーズ上場の際には成長可能性資料という
「どの程度、市場が大きいのか。その中でどのように成長するのか」
という資料の提出と発表が慣例となっています。
今回はその成長可能性資料をゲットしましたので一部を抜粋してご紹介させて頂きます。
引用:AB&Company 成長可能性資料
AB&Company(Agu)の企業理念は「スタイリストファースト」
まずはAB&Comapanyさんの企業理念からみていきましょう。
シンプルですが、ここめちゃくちゃよいなと思っていて、大抵の企業は「顧客ファースト」を普通は掲げてるんですよね。
Aguさんの場合はスタイリストファースト。つまり美容師ファーストの会社ですよと掲げられています。
いやーおもしろい。
2009年創業から、7年で100店舗。そこから4年で600店舗の急成長
会社概要がこちらです。スタイリスト数はなんと3000名。
驚くのが成長スピードです。7年で100店舗達成したと思いきや、そこから4年で600店舗にまで急成長しています。
今回の資料ではそのあたりの謎が解き明かされる資料となっておりました。
いやー、3000人はすごすぎる。。。
3つの事業の柱「直営」「FC」「内装」で最大限のシナジーを創出
ここ、Aguさんでめちゃくちゃおもしろいポイントです。
普通の美容室会社は「直営」と「FC」のみが多いんですが、Aguに関しては内装を自社で行っております。
さらに、その内装事業でも利益が出ているという好循環の状態なんですよね。
内装業を自社で持つことで早い出店スピードが可能となっております。
出店スピードが毎年37.2%増えていると。。すごすぎます。
さらにフランチャイザー企業の中でもトップクラスの出店実績となっているとのこと。
このあたりチェーン化が進んでいない美容業界だからこその出店余地ではないでしょうか。
続いて理美容業界の動向とAguさんのグループ位置づけです。
理美容室の市場規模は2兆円、店舗数は横ばいの状態です。
ちなみに美容室は増加傾向、理容室は減少傾向にあります。
大手チェーンの集約が未だに進んでいない業界。
経営者の年齢も60歳以上が半分という衝撃のデータです。
09年創業にもかかわらずいっきに市場1位になったというデータです。
ちなみにこちらの資料にIWASAKIさんが含まれておらず、美容室業界の店舗数1位はIWASAKIの約1000店舗が現状トッププレイヤーとなっております。
一方でIWASAKIさんの場合は席数が小型のサロンが多いので、総平米数とかで見るとAguさんが恐らく一位になるかと思われます。
FCオーナーが出店を最大化させるという構造とのこと。
このあたりもすごい。
業務委託x暖簾分けモデルという感じですよね。
EARTHやAshが正社員の暖簾分けで成功したモデルを委託サロンに持ってきたというイメージです。
一方でアーサスやAUBEなど先行する業務委託サロンがあったにも関わらずAguが成功できた背景には市瀬社長への人徳、信頼やリスペクトが大きかったのだと思われます。すごい。
Aguの強みとは?
美容室業界の要は「求人」「集客」の2つなんですよね。
この2つさえ抑えられれば、物件は運次第でなんとかなるという市場です。
Aguはその2点の強みに加え、出店力もあるという自信のあるスライドになっていました。
では「集客」の源泉は何かというと、ホットペッパービューティーなんですよね。
なんと来店客数は250万人。ちなみにホットペッパービューティーの美容室に対する年間予約件数は8300万予約です。
その約3%をAguが持っているという状況のようです。なるほど。
数年前、AUBE/アーサスに関してはホットペッパービューティーとの強い関係性がネット上で話題になっておりました。
Aguさんに関してもホットペッパービューティー側として「低価格」で「トレンドヘア」を提供できるサロン在庫がほしいわけですから、お互いにとって良い関係性になってそうです。
出店後3年でリピーターは80%になるというデータです。
美容室のお客さまの来店サイクルを考えると、異常なLTV(生涯単価)を生み出していることになります。
この積み上がり方だと5~6年経過しているサロンはご新規入る余力すらなくなってきそうですよね。
ネット予約が強いので立地もそこまでこだわらずいけるというスライドです。
今までの美容業界は「路面店xおしゃれ外装」で集客がトレンドでもありました。
(EARTH や ASHなど)
おしゃれな外装のお店前でフライヤーを配り続けるという集客方法も当たり前でしたよね。
Aguさんに関してはそんなことはしません。WEBで呼ぶので空中階でも全然大丈夫なのです。
さらにマーケティング専門の部署まで構築されています。すげー。
ここまでしているのはすごいですね。。
全て紹介してしまうのも野暮ですので、一旦本記事ではここまでのご紹介とさせて頂きます。
Aguの「求人」「内装」の秘密に関して知りたい方は下記資料を御覧ください。
AB&Company 成長可能性資料
最後に:東証に認められた「業務委託」形態美容室の適法性。
Aguさんの上場で何が一番良かったのかというと、「業務委託」という働き方の適法性が認められたことなんですよね。
10年ほど前には下記のような意見も多かったのが事実です。
- 業務委託は実質雇用なので違法、いつか労基に摘発される
- リラクなどは業務委託形態なのでグレーとみられ、海外上場させている。Aguも同じ、だから上場は出来ない
結論から言うと「このような意見は全て誤った認識だった」ということなんですよね。
労基に電話すれば、業務委託のフルタイムは違法ではないということはわかるのに、あたかも真実かのように流布してしまう業界関係者の方もいました。
今回の上場でそのような声が誤りであったと、業務委託サロンはスタイリストにとってもWINで、成長性も高いビジネスの一つであるということが認められたのが一番よかったのではないかと感じました。
未だに美容業界ではエビデンスのない情報が真実かのように流れてしまうという事がまれに起きています。正しい情報が流れる事を心に願います。
Aguさんの上場で何がスッキリしたかというと
「業務委託スタイルの適法性が東証に認められた」
ことだと思うんですよね。5~6年前くらいって『業務委託美容室って実質雇用だし、違法だよね』
みたいな意見も凄く多かった中で、ここまで育てられたのは本当にすごい。成長可能性資料にIWASA(文字数
— KAMIU 美容師のためのメディア (@kamiu_jp) November 19, 2021
Agu鈴木オーナーのFacebook投稿より埋め込み。本当にすごい..