どうもKAMIUです。以前も反響のあったAmazonの美容室ディーラーに関する記事ですが、速報がありました。
いやー、手つかずだった「美容室業界の仕入れIT化」が急激に加速しそうです。。
Amazonの時系列の動きを順を追っておいつつ、数年前から噂のあったリクルートさんも動き出しそうなので、そのあたりをご紹介します。
「Amazon内で美容室向けカラー剤、パーマ剤の販売が規制される」かも
10月2日に静岡でディーラーをされているuwanoさんが、下記のようなツイートをされていたんですよね。
Amazonでは美容室・理容室向けの業務用の以下の商品について、2020年10月19日より、「専門的用途の商品」と位置付け、販売対象をAmazonビジネスをご利用いただいている美容室・理容室のお客様のみに変更いたします。
■変更の対象となる商品
業務用のヘアカラー剤・パーマ剤— ippei uwano (@1puw) October 2, 2020
おそらくアマゾン的には大々的にプレスリリースを打った上で「きちんと規制もしています!」という印象的な動きにしたいのだと思われます。
さらに面白いことが、Amazonビジネスの約款に書かれていたのでご紹介いたします。
特定の顧客セグメント(例・特定の卸売業者、特定のブランドの認定販売代理店、免許を有する美容師)に属する場合、特定の商品について個別の価格設定をすることができます。
引用:Amazonビジネス価格細則
これつまりどういうことかというと、免許を持った美容師に対しては「個別価格設定できるよ」という規定があるんですよね。
もしかすると通常のディーラーのように、「個別価格設定」が行われる可能性が微妙にあります。コワッ。
で、次の文章も注目です。
この価格設定がAmazonビジネスを通じてサービス利用者に提供される場合、Amazonはサービス利用者が購入した製品に関する販売情報を該当するサプライヤーと共有することがあります(サービス利用者が提供した事業所の住所や配送先住所を含みます。)。Amazonはまた、本価格設定に関連して、サービス利用者の組織の管理者またはその他の購買担当者の連絡先情報及びサービス利用者の資格情報(例・医師免許)をサプライヤーと共有することができます
引用:Amazonビジネス価格細則
上述した「個別価格設定」を適用した事業者に発送した場合、Amazon側から販売者に「顧客の詳細データを渡すよ」という内容です。
つまり、美容室ディーラーさん、メーカーさんが懸念する「美容室以外に売られるのでは」という懸念を完全に潰しに来てるわけなんですよね。
面白い動きですねー。。。
そして、リクルートもディーラー業を検討中?という動きもご紹介します。
ホットペッパービューティーも美容室ディーラーを検討中か。クオカード500円を配布し、美容室から情報を収集中。過去には同じ流れで求人事業への参入も。
いやー、サロンボードご利用の方はこのようなページをよく見ると思うんですが、直近のアンケートがこちら。
ンッ…?!ンッ!!
仕入れ業務に関するアンケートとあります。これは美容室ディーラーへの参入検討か..と思ったKAMIU編集部。
それには理由がありました…
過去にはアンケートからニーズを調べ、求人領域への参入も。
ホットペッパービューティーでは美容室向けに”新規事業系”のアンケートを取得し、実際にその後参入した例がいくつかあるのです。
ちなみに新規事業系のアンケートの開始日と、リリースされている事業をまとめるとこのような感じになりました。
物販はちょっと別軸かもしれませんが、アンケートを参考にはしていそうですよね。
いやー、結構な数の”新規事業系”のアンケートをされていました。
練習モデル領域とかは、ミニモの対抗として考えられているような気もしますね。
大体アンケートから3~4年で事業化しているのかなという印象です。
さらに、ホットペッパービューティーはアスクルとの提携ページを閉じ、Amazonビジネスへの誘導に。
他にも薄々感じている事が多くあり、、実はいつのまにかサロンボードのログイン前ページがしれっと「アスクル」へのリンクがなくなり、Amazonビジネスへのリンクになっていました。
この動きは非常に興味深いですよね、、
それにしても、アスクルから巻取り、ホットペッパービューティーとパートナーを組めたAmazonすごすぎます。
ホットペッパービューティー単体として仕入れ市場に入るというよりかは、Amazonと組んでシェア取っていくのかもしれませんね。
しかし、「Amazonと組む」という選択肢はAmazonの歴史を振り返ると、かなり怖い印象ですがどうなんでしょうか。
最後に:最近は硬直化していた美容室ディーラー市場に、新たな風が吹き込むか。
いやー、色々とコラム的な記事になってしまいましたが、美容室ディーラー市場に新たな風が吹き込むことにはなりそうな印象です。
Amazon側の戦略展開としては下記のような感じかなと勝手に妄想しています。
- 1.まずは中小美容室ディーラーに対して3PLサービスを提供(倉庫保管/配送/ペイメントをAmazonで代行)
- 2.ディーラーは顧客へ発注先を変えてもらうだけで「コスト削減」「債権回収が楽」になり、利益率が上がる
- 3.AmazonはAmazon経由の販売シェアが取れるようになり、メーカーとの直接仕入れを提案しにいく
このあたりはAmazonさんの常套手段、、という感じなので、美容室ディーラーさんが一社でも提携すれば芋づる式に既存の商慣習は潰れていくと勝手に予測しています。
エンドユーザーの美容室側からすれば発送早くなって、安くなって、かなり良いようなAmazonの参入。
いやー、どうなるんでしょうか。続報をまたお伝えします。