美容師の独立話は多く、反対にいつまでもずっと同じサロンで雇われながら働き続ける方の方が少ないのかもしれません。もちろん独立という道ではなくても、同じサロンに止まらずに次のステップを目指してステージを変える方も含めてです。
大半の方がある程度の経験を重ね、そして年齢なども関係してくるのか?独立を考え行動に移しますが、いま実際に独立という文字が頭をよぎっている方が気になるのは周りの独立した方の理由ではないでしょうか。
心には今だ!これから独立に向けて行動しなくては!と意気込んでいても実際に開業することは容易いことではなく不安な気持ちを抱きます。そんな時の後押しにもなるのが今のこの気持ちからの行動で正しいのか?という答えです。
では実際に独立を考え開業を果たした方の、独立を決めた理由について見ていきましょう。周りの意見を参考にすることはもちろん大事なことです。みんなの理由とは違っても、自分の独立を考える理由も立派な理由になると考えられたら行動に移しやすいですよね。
美容室の独立を考えた理由:自由
美容師という職業はある種、職人さんのような職業です。お客さんが求めるヘアスタイルをどのように受け取り、自分の手でその求めるスタイルに変えるかは10人美容師がいたら10通りの方法があります。
見習い時代と言われる時期に学ぶことは基礎です。そこからどのような技を身につけていくかは、それぞれのセンスにあります。これも美容師の仕事の楽しみでもあり、魅力だと思います。
周りの美容師を見て、「もう少しこうしたらいいのに‥」、「自分ならもっと違った方法でお客さんを満足させられるのに‥」といつしかこんな気持ちを自然と抱きます。この時には知らず知らずに自分の技に自信を持っています。
しかし、そう感じているのはあなただけではなく、周りも同じかもしれません。
大型店舗だと個人の自由があまりない
実際にあなたもどこかもどかしさを感じる時ありませんか?
本当はあの材料を使いたい
あの色を使いたい
あの機材を導入してくれたらいいのに
お客さんを前に自分の技を全て出したくても、どこか完璧を求めることができない時に感じるのは大型店舗という、多くのスタイリストを抱えることで生じる縛りです。
みんながみんなその材料を使うわけではない…そうなると使用頻度が比較的高いものを取り寄せ、使わないといけなくなります。腕に自信があっても仕上がりを満足させるためにはというこだわりから選びたい材料が使えないと感じることが増えれば増えるほど、自由を求めます。
美容室の独立を考えた理由:報酬
そして大半の方が独立を考える時の理由として挙げるのが、報酬です。自由と報酬が大きな理由になるのもやはり繰り返しになりますが、美容師という職業特有かもしれません。
もちろんどんな職業についていても報酬への不満を抱える人はどこにでもいます。しかしながら、美容師の場合はそれが大きな理由となり、要望としても声を挙げやすい特徴を持つのは手に職を身につけているからという理由が大きいのでしょう。
極端な話になると、オーナーはもうほとんど接客はしない。お店の運営管理を行うだけというサロンもあります。自分の手でお客さんを満足させ、そのお客さんがリピーターになることでお店の売り上げを上げているのは現場で働く雇われ主。
こうした環境に嫌気を覚えても当然なのです。独立を考えている時に、頭の中で想定すると思います。
今このお客さんの接客でどの程度の売り上げになるのか…毎日約4.5人のお客さんを確保できたら、美容室独立後も経営できる。さらに黒字を出すことで、最新器具の購入も自由にできる…
計画プランを考えれば考えるほど、今の報酬面に不満を感じ、独立の道を現実のものに変えたくなります。
美容師の報酬問題は想像以上に深刻
美容師の世界って、華やいだイメージがあります。おしゃれな服に、おしゃれなヘアスタイル、どこを見ても綺麗にしていて完璧な格好しながら、楽しそうにお客さんを接客しています。
従業員同士もたわいも無い会話で楽しい時間だけが過ぎているように感じますよね。確かに作業服や決まった制服などがないので、仕事を行う上で支障の無いという程度のみのルールの中でおしゃれも仕事をしながら楽しんでいます。
しかしそんな一見華やかな世界も、蓋を開けてみると…なんです。労働時間の長さに、仕事に見合っただけの額を手にしている人は少なく、給料の平均はなんと20万円程度なんです。
今回はこの先の独立を考えてのお話ですが、じつは独立の夢を持つ前に、美容師という仕事を辞めていっている方も半数以上いると言われています。その理由はやはり過酷さと報酬面が大きく関係しています。
美容師の平均年収は267万円と、他の職業の平均年収(412万円)と比べて圧倒的に低い。福利厚生も充実しているとはいえず、長時間労働が常態化している。離職率は高く、年齢が上がるにつれ、辞めていく人が多いのが特徴だ。 エイチビイエムの「理美容ニュース」によると、男性の理美容師は20歳~34歳までで約9割を占め、35歳以上は12%、40歳以上となると6%しかいない。
美容室の独立を考えた理由:時期
前に #サロンモデル させて頂いた #pina都島店 の #リーフレット #撮影 楽しすぎ😁
フルコースで髪サラ2♪ メイクも😍完成楽しみ♪📸石田さん愛さん&Jrあやっぺ specialthx❤️ #ミセスモデル #美容室#40代#モデル #お仕事依頼受付中 pic.twitter.com/wXfCVlugfu— Masayo Nakano (@nakano_masayo) June 27, 2017
美容業界に男性が増えたのは、実は最近のことです。今ではどの美容室に行っても男性美容師を見かけます。それどころか、男性美容師の方が多くなっているようにも感じます。
一昔前は美容師というお仕事は女性の仕事というイメージがあったのですが、TVなどの影響から男性が美容師に憧れを抱き、美容の世界で活躍することが増えています。メイクアップも男性が器用に行いますよね。
女性の持つセンスと、男性の持つセンスの違いなのか?女性が手がけるヘアスタイルと男性が仕上げるヘアスタイルはどこか違いがあるから、見ていて興味深いです。
少し話はそれましたが、美容業界に働く男性が増えているということが、独立を考える人が増えた理由になります。
一家の大黒柱である男性だからこそ時期を迎えて独立を考える
女性の社会進出も目覚ましいですが、まだまだ一家の大黒柱として男性が家計を支えている家庭が大半です。その中で男性が美容師という職業で生計をたり立たせるのは、先ほどの平均給料からは困難と言えます。
歳を重ねるごとに報酬が上がるという期待よりも、若手がどんどん増えていき活躍していくのが美容業界なので、歳を重ねて年功序列制というのは期待できないのが美容師の抱える問題でもあります。
しかし子供は成長する中でお金がかかります。共に生活しているパートナーも同じようにお給料がパート代などのように下がってきてしまいます。そこでいつまで平均のお給料ではやっていけないという問題が出てきます。
男性が家計を支えるために美容師をしている場合に、働いたら働いた分のお給料を手にしようとしてある程度の年齢を迎えると美容室独立を考えます。
40代以上の理美容師が極端に少ない理由は、その賃金体系にあります。美容師の賃金は40歳~44歳くらいの年齢をピークに下降していくと言われており、人生で最もお金が必要な時期を前に、賃金が下がってしまう危険性があるのです。
美容師が独立する理由は「自由」・「報酬」・「時期」
多くの美容師が自分のお城でもある美容室独立の夢を抱きます。それは明るい理由からくるものというわけではないのですね。
理想としては、今働いている職場から大きな後ろ盾があって、夢と希望だけを抱いて開業への道のりを歩めたらいいのですが、独立を考える時に理由として挙げられるのが、自由や報酬、そして時期など少し考えると気分が落ちてくるような理由です。
心の中ではもう少し働きやすい環境だったら…もう少し見合っただけのお給料を貰えたら…まだまだ働けるからもう少し現場に立たせてくれたら…と期待の気持ちを持ちながら、それは叶わないから独立するんだ!と言い聞かせながら開業への道を歩みます。
こうした時に人間なので、少し独立することは正しいのか?間違っているのか?自分自身に問いかけるのではないでしょうか?
独立後の明るい未来を考えて周りを大事にすることで前向きになれる
美容室の独立を決めて、よし!明日から行動しよう!よし夢が叶った!なんて簡単にその道を歩んだ人なんていません。もしそんな人がいたら、今その美容室が心配です。
悩みながら、どこか周りへの不安の気持ちを抱きながら、また自分自身を責めながらの毎日の中で夢を実現させます。
明るい未来のためなのに、気持ちが落ちる時、そんな時を乗り越えるためには、いろんな葛藤はあると思いますが、自分の独立後の明るい未来を考え、そして今いる周りの人たちへの感謝の気持ちを忘れずに過ごすことです。
どんな理由であれ美容室独立は信念があれば大丈夫!
美容室独立を考える理由は、人それぞれです。でも共通して言えることは、どんな理由から独立を考えても、道は険しく、困難であるということと、そんな道でも少しでも前向きに過ごすためには、自分を信じて周りに感謝する気持ちを持つということです。
きっと自分の考える独立の理由に不安を感じている人もいるでしょう。でも理由はどんな理由でも気持ちがあればきっと成功させられます。
何か不安なこと、いつでも相談してください。
KAMIUは経営支援や独立相談のLINE@を運営しております。
LINE@
↑こちらのLINE@まで気軽にご相談くださいませ!