美容室経営の一年目の悩みとは?経営年数別での課題を解説

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こんにちは!独立して自分の美容室を開業し経営者として奮闘している方いらっしゃると思います。ただ経営者として年数を重ねるにつれて多くの困難に直面します。5年目~6年目になるとちょっと意外な悩みが起こります。この記事では美容室経営者が一年目に直面する課題を中心に独立年数ごとの課題を紹介していきます。

美容室経営一年目で直面する課題

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美容室経営者が一年目で直面する課題について解説していきます。

オープン当初は忙しいかもしれないが…

オープン当初はお客さんが多くの来店してくれることがあります。人通りの多い表通りに面している場所にお店を構えることができると、近所の人は通りすがりの人は物珍しさに一度美容室に来店してくれます。

「お客さんたくさん来るし美容室経営楽勝じゃん!」なんて思っていても半年したらお客さんが激減する可能性が高いです。来店数が減った原因としてはサービス、価格など様々な要因があります。

最初の半年が勝負

美容室経営は毎日が勝負です。何年経っても心が落ち着くことはありませんし、逆に落ち着いたらまずいです。しかし「美容室経営で最も大事な局面はどこですか?」と質問されれば「開業から半年」と答えます。

まず経営者になると今まで知らないことが溢れるように出てきます。税金、損益管理、保険、開業、資金繰りなど色々でてきます。今まで学校の勉強をしっかりしてこなかった経営者にとってはけっこう大変でしょう。なので必死に勉強する必要があります。

そしてお客さんの来店数はものすごく神経を使います。開店したばかりの頃は3時間お客さんが来ないだけでも「大丈夫か?」と不安になってきます。

経営者になると今まで外から見ていた経営と実際にする経営とのギャップを感じます。経営はとても地道な作業の連続です。ひとつひとつ丁寧に畑を耕すように鍛錬していかなくてはなりません。特に美容室の経営者の場合は外見を魅せることも仕事のひとつなので普通の経営者よりギャップを感じることになります。

リピーターを増やせるか

最初の半年間に訪れてくださったお客様がリピーターになってくれるかどうかがポイントとなります。新規オープンのもの珍しさで来店してくださったお客さんがリピーターになってくれるかどうか、それは当たり前の話ですがお客さんが喜んでくれたかどうかです。

お客さんがサロンのどこを喜んでくれるかどうかはお客さんによって違います。例えば学生さんなら価格が安ければまたリピーターになってくださるでしょう。女性ならカット、カラーの完成具合でしょう。そこの部分をしっかり見極める必要があります。

開業から半年でリピーターが少ないとけっこうきついです。

美容室経営者の一年目の年齢

美容室の経営者の一年目の年齢は30歳前後が多いようです。早く独立する人は20代中盤でも独立する人がいますが、多くはサロンで経験を積み店長などを歴任して独立します。

1年目から成功する理由

美容室経営が1年目から成功する理由に迫っていきます。まず経営センスが優れていることが挙げられます。経営センスというのは簡単に言うならば利益を上げることができる能力のことです。利益=売上-費用、売上=客単価×来店客数で表すことができます。1年目から成功するということは客単価、来店客数の両方もしくはどちらの金額が多くなくては成功しません。

特に来店客数が多いことは必須だといえるでしょう。1年目から単価が高くて経営が成り立つというのは、元々客単価が高かった前職のサロンからお客さんを引き抜いてきた可能性が高く現実的ではありません。来店客数が多くするためには集客能力にすぐれていることが必要です。

つまり1年目から成功する美容室経営者は集客能力が高いと言えます。集客能力は個人のセンスはもちろん、これまでの人生の中でいかにイベントなどの人を集めるための行動を行ってきた機会の多さにも影響します。

また集客能力がないと感じる、集客活動をした経験がない人も悲観する必要はありません。インターネットが普及した現代では集客活動の方法についてはいくらでも方法はありますし、大量の情報を浴びる、独立して成功している美容師さんのブログを読みまくってノウハウを学びそれをお金をかけない方法で試してみることで集客能力は上がっていきます。

また経営センスがすぐれているということは数字に滅法強い可能性が高いです。美容室経営は数字で物事を語る必要があります。材料費にいくらかかって、家賃がいくらで売上がいくらで内訳はいくらで…というひとつひとつの数字の結果をしっかりと説明できることが重要です。

経営センスがすぐれている美容師は数字で説明することが得意です。それは環境や本人の意識が影響するのかもしれません。

簡単に廃業してしまう美容室の経営者は間違いなく数字に弱いです。数字を把握していないので現状を正しく把握することができず感覚で判断してしまいます。これは企業の話でも同じで、数字に弱い経営者が運営する会社は早晩つぶれていく可能性が高いです。ソフトバンクの社長孫正義さんは部下に全ての出来事を数字で語らせるようにしているそうです。あなたも日本一の美容室経営者になりたいのであれば誰よりも数字に強くなりましょう。

 

美容室経営二・三・四年目で直面する課題

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美容室経営の1年目を乗り切ることができたら2、3、4年目の壁にぶち当たります。

 

従業員が育たない

2、3、4年目になってくると従業員を雇うことになる人もでてきます。従業員を雇う場合、従業員が育たないという問題がでてきます。

当たり前の話ですがこれまで美容師として何年間も頑張ってきて独立1年目を乗り切った経営者と従業員とではモチベーションが違いすぎます。美容室経営者は孤独です。モチベーションが違うので考えること、発想が違います。「なんでこんなこともできないんだ?やろうとさえしないんだ?」と経営者の側から見れば理解できないことが多くなり、厳しく怒ったりしてついには従業員が辞めていく、育たないということになります。

最近飲食店など人材が不足している業界では、若い人を厳しく指導すると辞めていくから怒らないように甘やかす考えで従業員を指導している人もいます。確かにこのやり方をとると辞めていく従業員、離職率は低くなります。ただこのやり方をとると、できる人が辞めていくことになり結果としてお店のレベルがとても低くなります。失礼ですが都心のコンビニ店員の接客レベルは5年前と比べてものすごく低くなったと思いませんか?

できる人ができない人に合わせるやり方は苦痛以外の何ものでもありません。50メートルを8秒台で走れる人に毎回10秒台で走れと要求しているようなものです。人間は自分の能力を限界レベルまで発揮している間は苦しくても喜びを感じます。能力を発揮したくてもできない状況はつらいことなのです。できない人を救うやり方は結果としてこれまで努力してきたできる人の能力を殺してしまうのです。

従業員が辞めないためにはあなたがどんなサロンにしたいのかの理念を明確にすることが大切です。理念がないとみんな目的がバラバラのまま入社して自分のいいたいことをそれぞれ主張することになります。理念があると自分の考え方に近い人を雇うことができますので、そこまで大きな考えかたのズレがありません。

また従業員教育はしっかりしましょう。美容師は喫煙者が多いですが、サロン中の喫煙を許可するなどもっての他です。タバコを吸わない人にとってはタバコの臭いはとても臭いです。お客さんにとっては不快意外の何ものでもありません。身なりをしっかりするなど社会人としての教育をしっかりさせることが大事です。

税金の問題

美容室経営が三年目、四年目になると税金の問題が浮上します。

これまで個人事業主としてやってきた美容室は個人事業税を支払っていたと思うのですが売上が上がると法人化した方が税金が安くなります。売上(所得)が800万円だと個人事業税は23%、法人だと15%となり、法人にした方がお得です。

また独立して三年目からは消費税を払う必要があります。消費税の支払いは基準期間(前々年)の課税売上(サロンの場合は売上額)が1000万を超えると支払いの義務が生じます。開業から2年間は売上がないため免除されます。

このように税金を支払っていたら現金として残るお金はとても少なくなります。日本は法人税が高すぎるので資産を海外に移して安い国の税率でお金を払う人もいるくらいです。

3年は節目

美容室経営は3年が節目です。開業した美容室が倒産するのは3年以内が90%と言われています。10軒に1軒しか残らない計算です。あなたが運営する美容室はその1軒に残ることができるでしょうか?三年以内で潰れるのが多い理由は3年目に税金を支払う義務が生じてくるからです。税金を払うことによりキャッシュが少なくなって潰れていくのです。特に犯しやすいミスとして消費税を支払う必要がない期間に売上を消費税も含めて考えて運用しているので、いざ消費税を支払う時期になると支払うことができなくなったというパターンです。

このような事態に陥らないためには売上から消費税を除いた損益表を毎月作成することです。2017年8月現在消費税は8%です。(2019年4月に消費税10%に上昇予定)

税金も問題は難しいので税理士さんに相談されることを強くおすすめします。

美容室経営五年目で直面する課題

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美容室経営五年目になると、五年という節目の時期なので自分の中で達成感が生まれます。達成感が生まれると同時に自分はすごいんだぞと慢心してくることがあります。

慢心してしまうと人の話に耳を傾けなかったり、これまでのような積極的なモチベーションで仕事ができなくなります。しかし潰れる経営者に共通するのが慢心です。よく業績のいい会社の経営者はとても謙虚といわれています。いつ近くに競合店があらわれるかわからない時代なので慢心せず努力し続けることが大事です。

体調の問題

全く慢心していない人、これまで突っ走ってきた人でも知らず知らずのうちに健康状態が悪くなっているかもしれません。孤独を感じることがあるのでお酒が友のような状態になっている人もいるでしょう。体が悪くなっては元も子もありません。年に一度でいいので健康診断に行くことをおすすめします。

美容室経営六年目で直面する課題

美容室経営六年目で直面する課題は美容室経営に飽きてくるという問題です。これから独立を考えている人、独立してまだ一年目の人にとって飽きてくるというのは信じられないかもしれませんが、六年間毎日美容室の経営者として運営する日が続くと飽きがでてくるのは避けようがありません。例えでいうなら子供が小学校に入学してから卒業するまでの間ひたすら美容室の経営をし続ける状態のことをいいます。

美容室経営に飽きが出始めると、あまり現場にでなくなり、信頼できる従業員にある程度任せきりになります。プライベートを充実させよう、今まで頑張ってきた時間を取り戻そうと考え色々な人と交流を持ったり、男・女遊びに熱を入れる人も増えます。度を過ぎなければよいですが、あまりにハメを外しすぎて現場をおろそかにしすぎると従業員の心があなたから離れていってしまう可能性があります。そんなことにならないように日頃から従業員に感謝の言葉を伝えたり、締めるところはしっかり締めていきましょう。

どんどん上を目指していこう

独立して5、6年目まで美容室を運営できているということは相当な実力の持ち主です。ここまで頑張れたことは素直に賞賛に値します。自分を一度褒めてあげてもいいかもしれません。だからこそ慢心せず次のステージへどんどん進んでいきましょう。

やはりどうしても飽きがでてきる可能性があります。飽きないためには日頃から自分を向上させていうんだという強い意志とまだ見たことがないステージに向かう意欲が大事になってきます。日本一の美容室を作る株式上場して大金持ちになるなどなんでも構いません。

まとめ

ここまで美容室経営の一年目の悩みを中心に経営年数別の悩みについて紹介してきました。5、6年目ぐらいになると飽きるなどちょっと拍子抜けする悩みがありますね。しかし天才と言われる人たちは飽きることがありません。常にプラス思考で上を目指していますので次々に強敵が現れるので飽きる暇がないのです。あなたも何十年もお店を構えることができるといいですね。最後までお読みいただきありがとうございました。

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