美容室に必ず必要なシャンプー台を選ぶにあたって、シャンプー台の寸法とスペースの取り方は重要です。
特にこれから開業を行う方は、美容室の内装設計をするために寸法は必須情報になります。
今回は、シャンプー台の寸法とスペース取りについて3つのポイントから解説し、おすすめのシャンプー台、仕切り、キャビネットを紹介します。
平均的なシャンプー台の寸法・スペース
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シャンプー台の寸法を考える上で重要なのが、本体の寸法に加えて、美容室の内装や作業のスタイルに合わせたスペース取りを行うことです。
本項では、シャンプー台の寸法とスペースの考え方について3つのポイントから紹介します。
シャンプー台本体のみの寸法
シャンプー台は各社から様々なモデルが発売されているので、全商品の寸法を記載することはできませんが、おおまかに「大きくてこれくらい」という目安はあります。
- 横幅:約600mm〜800mm程度
- 奥行き(フルリクライニング時):約1900mm〜2000mm程度
- 高さ:約850mm〜1000mm程度
シャンプー台本体だけで、おおよそ上記程度のスペースが必要です。
作業スペースと導線を考える
シャンプー台の導入にあたって重要なのが、スタッフの作業スペースの確保と、お客様とスタッフの導線を考えることです。
例えばバックシャンプーのシャンプー台の場合、シャンプーボウルの後ろに450〜700mmほどの空間が必要です。
また、作業や掃除のしやすさやを確保するために、シャンプー台の左右と前に最低でも450mm程度のスペースは空けておきたいです。
お客様の出入りのしやすさや隣の席との距離感もありますので、シャンプー台同士が近すぎても良くありません。
シャンプー台本体の寸法だけでなく、作業効率とサービスの質も配慮した内装設計を考えましょう。
美容室の広さと保健所基準との兼ね合い
美容室の開業には、保健所の検査を受ける必要があります。自治体によって保健所の基準は少し違いますが、広さによって置ける椅子の数が変わったり、必ず用意しないといけない設備もあり場所を取ります。
美容室の坪数と保健所の規程の兼ね合いで内装設計は変わりますし、シャンプー台に使える広さも変わります。
狭い美容室では、移動式シャンプー台を導入してスペースを確保するという方法もあります。
美容室におすすめのシャンプー台・仕切り・棚7選
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本項ではおすすめのシャンプー台、仕切り、キャビネットを紹介します。美容室開業やシャンプー機器の買い替えを検討しておられる方はぜひご覧ください。
シャンプー台
シャンプー台は主要3メーカーのおすすめシリーズを紹介します。
タカラベルモント「YUME」シリーズ
タカラベルモントの「YUME」シリーズは、上質な寝心地でヘッドスパやトリートメントなどのケアメニューを充実させたい美容室におすすめのシャンプー台です。
サロンの施術スタイルや空間設計、予算などに合わせて複数のモデルから選ぶことができ、バックシャンプー・サイドシャンプーの選択も可能です。
また、定点サービス向けの「for One Stop Service」シリーズは、セット面から移動せずに施術ができスペース節約にもつながります。
幅広い美容室運営のニーズに対応するシャンプー機器シリーズです。
大広製作所「癒し」シリーズ
人の体に負担をかけない形状を追求した設計で、長時間の施術でも快適なサービスを提供できます。上質なヘッドスパメニューで差別化を図りたい美容室におすすめです。
ストレスのないリクライニングを実現する「インナーグライドシステム」や、最適なシート位置を自動で設定できる「シートアークスライドシステム」など、快適な環境を提供する機能が豊富です。
お客様にとって居心地のいい空間を提供できるシャンプー台です。
BEAUTY GARAGE(ビューティガレージ)「RUBINO」シリーズ
高級人工皮革と高密度ウレタンによる柔らかい感触と、フルフラットまでリクライニング可能な椅子が上質な座り心地・寝心地を提供するシャンプー台です。
一台でヘッドスパ、フェイシャルエステ、アイラッシュ、マッサージ、フットケアなど様々な施術に対応できる設計で、他店との差別化を図れます。
シャンプーボウルは広く深く、シャワーヘッドは小ぶりで取り回しやすくなっていて、施術のしやすさも魅力です。
仕切り
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シャンプーエリアと他エリアとの仕切り、シャンプー台同士の間の仕切りをどうするのかは、サロンの空間設計や内装デザインが大きく関わります。
また、ガラスや木製のしっかりしたパーテーションで区切るのか、簡易的な仕切りや目隠しが欲しいのかで対応が変わります。
しっかりした仕切りを作るには工事が必要
美容室の大きさや内装のデザインにしっかり合っていて、木やガラスなどの素材でできた頑丈なパーテーションを作るなら、基本的には業者に依頼して設計・工事してもらう必要があります。
DIYの知識・技術をお持ちの方なら自分で材料を買って制作することも可能です。仕切りも内装の一部なので、完成品を買うだけで最適なものを手に入れるのは難しいです。
簡易的な仕切りなら購入可能
シャンプー台の間に置いて使う簡易的な仕切りなら、数千円〜数万円程度の予算で手に入ります。下記のような商品が代表的です。
- 床置き式のアクリルスタンドやビニールスクリーン
- 吊り下げ式のビニールカーテン
- 折りたたみ式の木製・ビニールパーテーション
感染症対策のパーテーションや、ちょっとした目隠しなどが必要なら手軽に導入が可能です。
シャンプーキャビネット・棚
タオルを効率的に収納し、衛生的に使うために役立つシャンプーキャビネットのおすすめを紹介します。
内装業者に依頼するのがベスト
キャビネットや棚も美容室の内装の一部にになりますので、寸法やデザイン、設置場所などを内装業者と相談して決めるのが理想的です。
入れ替えたり新しく導入する場合でも、既製品を使うよりもサイズ・デザインともに美容室に合うものが手に入ります。
もし販売品を購入するなら下記の3メーカーがおすすめです。
SALON MARKET
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シンプルな木目のデザインのシャンプーキャビネットです。幅450mmの小サイズと幅610mmの大サイズの2種類がランナップされています。
上下棚セット、別売り両方販売しており、小型のキャビネットを1台追加したい方にはおすすめです。
BEAUTY GARAGE
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バックシャンプー用の縦長のもの、サイドシャンプー用の横長のもの両方をラインナップしているのが特徴です。
また、サイズを2種類、カラーを13種類から選べるセミオーダータイプも販売しているので、美容室に合うものを探しやすいです。
株式会社mateli(マテリ)
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アンティーク調の木目のデザインが目を引くシャンプーキャビネットです。カラーやドア部分のデザインにバリエーションがありサロンの内装に合わせて選べます。
amaze creation(アメイズクリエーション)
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スリムなバックシャンプー用キャビネットと、ワイドタイプのセミオーダーキャビネットをラインナップしています。
セミオーダーキャビネットの方はメラミン化粧板仕上げで耐久性と耐水性に優れているのが魅力です。
最後に:適切なシャンプー台を導入して快適な美容室空間を作ろう
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シャンプー台の導入にあたっては、シャンプー台本体の性能や価格だけに注目するのではなく、美容室の空間設計をどうするかが重要です。
シャンプー台の寸法、美容室の広さや内装のデザイン、保健所の基準など様々な条件を照らし合わせて考えることで、最適なシャンプー台選びを目指します。
また、費用を抑えることだけでなく、しっかり予算をかけて質の高い物を選び業者に相談することで、お客様にとって快適な空間作りや他店との差別化にもつながります。
今回の記事が、皆様の美容室開業・経営のヒントになれば幸いです。