シャンプーを毎日するのはOK?毎日しないことのメリット・デメリットを紹介!

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巷では「湯シャン」などといい、健康のためシャンプーを毎日はせず、お湯のみの洗髪を推奨する人がいるようです。本当に毎日する必要はないのでしょうか?

そんな疑問を解消するためこの記事では、シャンプーを毎日しない事について医学的な観点からメリットとデメリット、毎日のシャンプーの是非について結論を紹介します。

毎日シャンプーをするのは大丈夫?

出典:https://www.flickr.com/

毎日シャンプーをする事は、ヘアケアとしてよいでしょうか?

多くの人はシャンプーを毎日していますが※1、実はそのせいで隠れた健康被害が発生している可能性があります

とはいえ、毎日する人からすれば、何の理由があってもお湯の洗髪のみで済ませてしまうのはなんとなく不潔な印象があるとおもいます。

では実際に毎日シャンプーをするのはヘアケアの観点で大丈夫なのかどうかを解説していきます。

 

シャンプーを毎日するのはOK?

結論、シャンプーを毎日するのは基本的にOKです。毎日しても大丈夫な理由は多くの人がシャンプーをしており、それでいて目立った頭皮トラブルは起こっていないからです。

もしもシャンプーが原因で頭皮トラブルが確定で起こるのであればそもそもシャンプーが普及する事自体あり得ないです。香水を髪にかけるだけで終わっていたでしょう。

万一、シャンプーによってある程度の頭皮トラブルがあっても、そこからいきなり「シャンプーを控えて洗髪のみにするべきだ」という結論には至りません

頭皮トラブルの原因が含まれる成分などに対するアレルギー反応なのか、界面活性剤などによる過剰な洗浄が原因なのか、より詳細な原因をつかむ必要があります。

前者は、当該成分の入っていない製品を選べばよいだけで、後者は界面活性剤不使用のシャンプーを選べばよいだけです。

シャンプーの頻度を減らす以外に効果的な対処法があるにもかかわらず、シャンプーを使わない方がよいという選択肢をわざわざ採用するのであればその根拠を示す必要が当然あります。

しかしそのような根拠、つまりシャンプーをしなかった事によってヘアケアの観点から健康が増進するという信頼できる根拠はみつかっておりません

ごく少数のサンプルから得られた実験結果はあるかもしれません。しかし個人個人の肌の状態、性質はさまざまですから少数のサンプルから結論を導き出す事はできません。

そしてシャンプーがこれだけ長い間使われている事は、ただの習慣だからという理由だけではありません。そこには当然、汚れを落とし頭皮の状態を整えるという根拠があります※2。

シャンプーのメリットを否定せず、さらに根拠もなくただシャンプーを毎日しない方がよいというのは理論の皮をかぶっただけの疑似理論です。

よってシャンプーは基本的に毎日するべきです。くわえてシャンプーを毎日しない事による健康増進の効果は確認されていません。更にシャンプーを毎日しないという事はシャンプーを毎日する事に関するメリットを捨てる事にもなります。

毎日シャンプーすればシラミはなくなる?

毎日シャンプーをしようと、1年に一度しようと、どんな頻度でシャンプーを使っても直接シャンプーの効果によってシラミがなくなる事はありません。

なぜなら通常のシャンプーはシラミを落とす事を目的に製造されていないからです。

よってシャンプーとシラミはまず、話題として関係ありません。シラミをなくしたいという方がいるのであれば関係のないシャンプーに頼るのではなく、シラミ用の医薬品に頼りましょう。

シャンプーを毎日すると薄毛になる?

シャンプーを毎日しても薄毛にはなりません。

日本のシャンプーの普及率は99%ですが日本の子供は皆薄毛ではありませんし抜け毛もありません。シャンプーの使用と薄毛、抜け毛の因果関係を証明する論文もありません。つまりシャンプーと薄毛は現状関係づけられません。

このような現状がありながらも、ネットの言説には頭皮の常在菌などを根拠としてシャンプーと薄毛を関係づけようとする方がいます。

しかしそのような言説を主張する場合は、シャンプーと薄毛の影響について因果関係を決定づけるデータが必要です。

しかし上記の理屈を主張するサイトなどでそのようなデータを示しているものはほぼ発見できませんでした。あっても非常に小規模かつ適当な実験を一つ提示しただけなど、とても根拠と言える代物ではありません。

さて、話を戻しますが子供ではなく、40代らへんの人間がシャンプーの影響を受けやすいと考える方もいるようです。実際、40代などでシャンプーを毎日使っている人で薄毛の人は、正確な数は分かりませんがいるでしょう。なにしろ99%の人はシャンプーを毎日使うからです。しかしそれは、逆にシャンプーを使っていてふさふさの人も確実にいる事を裏付けます。

つまり、シャンプーを使っている大勢の人の中にふさふさの人と薄毛の人の2タイプがいるというだけで、これは至極当前の話なのです。

シャンプーを使っている人の中に薄毛の人がいるという当然の状態からシャンプーと薄毛に関係がある、という理屈は根拠なく因果関係を見出しているだけであり間違いです。

たとえば水を飲む人の中には不治の病に罹る方がいますが、不治の病の発病と水の摂取に因果関係があるでしょうか。

もちろんありません。水を飲まない人はいないため、不治の病に罹っている人も水を飲んでいるというだけです。

要約すれば、多くの人がシャンプーを使っており、たまたまその中に薄毛の人もいるというだけで、それ自体がシャンプーと薄毛を関係づけるものではありません。

 

万一にシャンプーが頭皮に負荷を与え薄毛を増進させても、シャンプーの毎日の使用と特定の疾患との因果関係が証明されていない限り、シャンプーがもたらしているメリットを捨てて実行するほどではありません。

たとえばテレビやパソコンは目に負荷を与えます。しかしそのためにテレビやパソコンを毎日見ないという方を少なくとも私は見た経験がありません。これはパソコンやテレビによって目にかかる負荷が微々たるものである事、そしてテレビやパソコンが生活において必需品だからという点が理由です。

したがってシャンプーが頭皮に負荷を与えるからシャンプーを減らすべき、使用停止するべきという理屈は間違いです。そのような理屈はシャンプーが生活必需品であり、シャンプーが頭皮に与える負荷が立証されていないレベルのものという前提を無視しています。

まさに木を見て森を見ない理屈といえます。

 

シャンプーを毎日しないことについて

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ここまでシャンプーを毎日するべきではないという理屈に関して解説してきました。そこで一度シャンプーを毎日しない事に関するメリットとデメリットをまとめてみたいと思います。

 

シャンプーを毎日しないことのメリット

・ 頭皮に掛かる負荷を抑え、何らかの健康効果を実感できる「かも」

先ほども述べた通りシャンプーを毎日しないことによる健康増進効果は立証されていません。シャンプーの使用によって常在菌が完全に洗い流されて皮脂の分泌が過剰になってしまうとか、逆に乾燥するとか、すべて根拠がありません。

 

シャンプーを毎日しない場合のデメリット

・ 新陳代謝が激しい人であれば頭皮の汚れが累積、臭いやフケの原因になる

シャンプーをしなければ臭くなるのは至極当然、至って当然です。特に女性の方にとっては気になる問題といえます。また臭いやふけといった劣悪な頭皮環境はニキビや発疹などの二次被害を引き起こすことも忘れないようにするべきです。

 

シャンプー別毎日シャンプーをしていいの?

毎日別のシャンプーで洗髪をしてもよいでしょうか。抗菌剤入りシャンプーなど、長期使用によって何らかの効果を出そうと思っているわけでもない限り毎日シャンプーを変えることに問題はありません。

ただし多種類のシャンプーを使えば特定のシャンプーがアレルギーを引き起こす可能性が高まります。

 

スミスリンシャンプーを毎日する

スミスリンシャンプーとはシラミ駆除専用の医薬品で通常のシャンプーではありません。そして毎日使うことは注意書きによって禁止されています※3

使用方法についても3日に一度3~4回の使用が適正とされており、そもそも毎日使用することは推奨されていません。メーカーの定めた方法以外で使用することは間違いです。

よってスミスリンシャンプーを毎日使用するべきではありません。

 

炭酸シャンプーを毎日する

炭酸シャンプーとはシャンプーの中に炭酸を含ませることでです(高濃度の炭酸ガスが溶け込んだ炭酸泉とは異なり血行促進効果はありません)

医学的な根拠はなく、国立の教育機関などが効果を検証したものではありません

炭酸は皮脂など脂を落とす洗浄力があるともいっていますがスクラブよりも高い洗浄能力を持つのかどうか、洗浄力がどこまであるかどうかはやはり不明です。

よって効果があるとされているだけです。

さて毎日の使用に関して問題があるかどうかですが、何商品か見てみてもメーカーは特に使用期間を定めていませんし、長期使用にも注意点も書いてありません。

また成分から見てもただの炭酸ガスですので、水銀のような人体に対する有害性もありません。

よって毎日の使用に特に記載がない限り問題は無いと言えます。

 

重曹シャンプーを毎日する

重層シャンプーとは重曹をとかしたお湯をシャンプーとして使うものです要するに炭酸水素ナトリウム水溶液です。ですからamazonなどで検索しても出てくることはありません。

重層シャンプーがシャンプーとして有効であるとする根拠は、重曹がアルカリ性で油(皮脂)を浮かす性質をもつ事だからだそうです。またいくつかのサイトでは、加熱することで分解され炭酸ガスを発生することから炭酸シャンプーと同様の効果も期待されるとしています。

なお、これも炭酸シャンプーと同様に民間療法的なものであり特にエビデンスはありません。つまり机上の空論であり、効果を保証するデータは何一つありません。

また炭酸シャンプーとは違い、個人でつくるものなので安全性についても全く保証されていません

重曹は頭皮につけるものではないですし、もちろん毎日の使用が安全かどうかは不明です。

そもそも皮脂を落とす効果自体は、普通のシャンプーにも界面活性剤などを筆頭として強力なものがあります。くわえていかに効率よく、頭皮に刺激を与えずに皮脂を落とすかという点において企業が研究して作り出したものに対し、ただの水溶液が勝るわけがありません。

 

シャンプーは毎日変えていいの?

女性の方の中にはシャンプーを比較的毎日変えるという方もいるかもしれませんが市販のシャンプーで、注意書きがない限りは毎日変えることに問題はありません。注意書きがないのに毎日の使用で問題が発生するとなればそれは企業の責任です。また企業が予測できないようなことを個人が予測できるわけもないので、基本的にシャンプーは毎日使用しても大丈夫と言えます。

 

まとめ

ヘアケアの観点からみてシャンプーを毎日使用するべきでないという理屈と、そのため毎日の使用に関する安全性について解説してきました。

シャンプーの毎日の使用がヘアケアの観点において害をもたらすという理屈はなんの医学的根拠もなく、シャンプーの毎日の使用は使用用法を違えないかぎり問題ありません。また個人で作る水溶液の安全性は不明です。なにかあってもだれも責任を取ってくれません。重曹ですから重篤な健康被害をもたらすことは無いとはいえ、絶対にやめるべきです。

安易な健康、ヘアケア理論に騙されず、信頼できるデータに基づいて行動することが大切です。