よく国際的に見て「日本の美容院の技術は高い」と言われます。ワールドワイドな美容コンテストなどでも日本人が入賞することもしばしばあります。
今日も来日外国人観光客も増加しており、その旅行スタイルも、かつてのお土産などを買い漁る「爆買い」から「体験型」に移行しつつあります。
日本で何かを体験したみたい、日本で自国ではできない体験をしたい、といった人も多く、その中でも「日本で美容院に行ってみたい」という人も少なくありません。2016年に新しく誕生した言葉に「美ンバウンド」があります。これはインバウンド(来日外国人観光客)と美容を組み合わせた造語です。
主に日本で美容院に来る外国人はアジア系の方が多いかと思いますが、その国の言葉を使うのはとても大変!そのような場合でもコミュニケーションは世界共通語である英語になるのではないでしょうか?
英語が苦手だから、せっかく来てくれたお客さんを拒否するのではなくて、楽しくコミュニケーションを取って楽しんでみてはいかがでしょうか?
ここでは美容師が明日からすぐに使える美容室で使う英語を順を追って20個ご紹介します!
今回の記事は
- 簡単でも美容師が使う英語で接客できるようになりたい
- いざというときに美容室で使える英語のフレーズを知っておきたい
- 訪日外国人もターゲットにいれ美容室での英語の対応をマスターしたい
そんな方のため今回の記事を書きました。1フレーズでも覚えましょうね。。(笑)
- そもそも「美容師」「美容院」って英語でなんと発音する?
- 電話での英会話
- お客様が来店。その時何という?
- 予約しているのかどうかわからない場合は?
- 担当美容師として挨拶する場合
- 椅子に案内する場合
- 席に案内する場合
- 美容師の「今日はどうしますか?」を英語では・・・。
- ドキドキのオーダー。定番を知っておけば怖くない!
- 「前髪」はイギリスではFringe(フリンジ)
- 美容師必見!シャンプー台での会話
- 美容師必見のカットに関する会話
- 美容師なら知っておきたい、カラーに関する会話
- 美容師必見!パーマに関する会話
- さりげなく「プラスアルファ」を勧める場合
- 言わないと&聞かないと困ることがら
- さりげない雑談いろいろ
- 出身地に関する会話
- 仕上げに関する英語
- 担当美容師としてお見送りの英語
- 美容師の接客に英会話におすすめの本
- まとめ
そもそも「美容師」「美容院」って英語でなんと発音する?
まず、「美容師」を英語で何というのか考えたことがありますか?美容師は英語では「Hairdresser」(ヘアドレッサー)と言います。
国ごとに違いがあるかも知れませんが英国などでは「Beautician」(ビューティシャン)というところもあるようです。また、日本でよく使われている「Stylist」(スタイリスト)も使われるようです。
また、「美容院」は「Beautysalon」(ビューテーサロン)、「Hairdresser’s」(ヘアドレッサーズ(イギリス))などというところが多いようです。
電話での英会話
インターネット予約が多いとは言え、まだまだ電話で確認して飛び込み予約なども多いです。その場合、よく使われる英会話にはどんなものがあるでしょうか?
Is it available on 14:00 today?(今日の2時は空いてますか?)
How would you like to your hair today?(どのようにされますか?)
I would like to have cut and perm today.(カットとパーマをお願いします)
お客様が来店。その時何という?
今や美容院もホットペッパー・ビューティーなどのサイトを通じてインターネットで予約することが多いです。海外のお客様もネット予約をしてくるバターンが多いかと思います。
ネット予約をされた海外のお客様が来店する日。最初に英語でなんと言えばいいのだろう、とちょっと緊張しますよね。
そんなときは
Hello, May I help you?(こんにちは、何かして差し上げることはありますか?)
と言ってみましょう。もちろん、お客様はカットとかパーマ、カラーをしに来てくださっているのですが、英語の挨拶では決まり文句です。
予約しているのかどうかわからない場合は?
外国のお客様はホットペッパー・ビューティーなどから予約をしている場合が多いと思いますが、あらかじめ予約をしているかどうか、聞いてみましょう。
Have you made a reservation?(ご予約はされましたか?)
予約している場合は
Yes, I made a reservation.(予約はしてます)
などの答えが返ってきます。
担当美容師として挨拶する場合
初対面の外国のお客様、緊張しますよね。でもここではしっかり挨拶しましょう!
Hi!I am Taro Suzuki and I will be your stylist today. Nice to meet you.
(あなたの担当スタイリストのスズキタロウです。お会い出来て嬉しいです)
椅子に案内する場合
丁度予約のお客様が押せ押せでちょっと待ってもらうことになってしまいました。その場合はどうしたらいいのでしょうか?英語でなんと言えばいいのでしょうか。
Please wait for a while.(しばらくお待ち下さい)
などといって、日本の雑誌などを何冊か渡してあげましょう。紙質も良い日本の雑誌は海外の人には大人気なのです。
席に案内する場合
用意が完了して、お客様を席に案内します。そんなときは
This way, please.(こちらにどうぞ)でOK!とても簡単です。
また、「座る」はsit downですが、これでは「犬か!」と思われてしまいますので、
Please have a seat.(どうぞお座り下さい)
と言いましょう。
美容師の「今日はどうしますか?」を英語では・・・。
お客様が椅子に座り、クロスをかけます。こちらからなんと声をかけたらいいのでしょう。
How would you like to have your hair done today?(今日はどのようにされますか?)
このHow would you like ~というフレーズは丁寧な表現で他にも
How would you like to have your drink ?(飲み物は何にされますか?)などと応用が効きますので、とても便利です。
ドキドキのオーダー。定番を知っておけば怖くない!
椅子に座ったお客様が口を開いて、こういいます。
I would like to have my hair cut. (カットでお願いします)
I would just like a cut, please.(カットだけでお願いします)
I’d just like to have my bangs cut. (前髪カットだけお願いします・アメリカ)
I would like to have my fringe cut.(前髪カットだけお願いします・イギリス)
「前髪」はイギリスではFringe(フリンジ)
面白いのはアメリカとイギリスで「前髪」の呼び方が違うことです。前髪はbang(バング)というのは有名かと思いますが、これはアメリカ英語。イギリスでは「フリンジ」なんですね(しかも単数で使う)。
アジア圏でも香港やシンガポールなどの方はイギリス植民地だった関係から、使う英語もイギリス英語な場合が多いため、fringe(フリンジ)と呼ぶ可能性が高いので、覚えておいて損はないと思います。
美容師必見!シャンプー台での会話
ヘアスタイルも決まり、シャンプー台に案内します。シャンプーが終わりお湯で髪をすすぎます。
How is the water temperature?(お湯加減はいかがですか?)
Is there any part you feel itchy?(かゆいところはありませんか?)
itchy=イッチィー・かゆい
美容師の大定番の決まり文句「お湯加減はいかがですか?」「かゆいところはありませんか?」も英語にするとこうなるんですね!
美容師必見のカットに関する会話
シャンプーも終わりいよいよカットです。失敗は許されないのでちょっと緊張しますね。
How much would you like to cut?(どのくらいカットしましょうか?)
と聞くと、困るのはcmではなく、「インチ」で返ってくる場合です。
1インチは2.5センチですので、2インチと言われると約5cmですね。
お客様の返答としては
I would like to cut my hair short.(ショートにしたい)
I would like to cut my hair like this photo.(この写真みたいにしたい)
なんて言ってくる場合もあります。
美容師なら知っておきたい、カラーに関する会話
日本は特にカット技術が高いですが、カラーの技術もすごく高いようです。海外の方はそんな高い技術による施術を望んでいます。まずは、
What kind of color would you like?(どんなカラーがお好みですか?)
と英語で聞いてみましょう。
カラーのサンプルから選んで欲しい時は、
Please choose your favorite color from this sample.(この見本の中から選んで下さい)
と言ってみましょう。
この言い方は
Please choose your favorite from this hair catalogue here.(このヘアカタログから選んで下さい)などバリエーションが効くので覚えておくと便利です。
また、カラーの中でもダブルカラー、ハイライトなどをしてみたいと迷っているような場合、
Why don’t you get some highlights instead of all-over color?(全体カラーよりハイライトはいかがですか?)
直訳すると「なんで全体カラーの代わりにハイライトをやらないの?」となりますが、このWhy don’t you~という表現も何かを提案する場合に「定番」とも言える表現ですので、覚えておきましょう!ちょっと英語を使うだけで売上UP必至です!
美容師必見!パーマに関する会話
日本のパーマ技術も高レベルなので、海外の方はあこがれの対象です。特にパーマに関する英語で頻繁に使われるものをご紹介します。
When was the last time you got the perm? You still have some curls?(前回はいつパーマをかけましたか?カールがまだ残っていますね)
すると
I got the perm half year ago.(半年前です)
などの答えが返ってきます。
Would you like tight curls or natural waves?(強めのカールが好きですか?それともナチュラルウェーブがいいですか?)などと聞いてみましょう。
トップにボリュームがないのでパーマを勧める時は、
I recommend getting a perm.(パーマをおすすめします。)
なぜなら
Your hair is flat on top.(トップにボリュームがないからです)
などと、さり気なくプロモーションしてみると売上アップにも繋がります。
さりげなく「プラスアルファ」を勧める場合
髪が傷んででいる場合には、トリートメントを勧めたい、美容師から見てボリュームが出過ぎているのでストレートパーマを勧めたい、などという場合はどうしたらいいでしょうか?
I would like to recommend you straight perm, because your hair to keep the volume down.(ボリュームを抑えるのにストレートパーマはいかがですか?)
もちろん先程のWhy don’t you~を使って
Why don’t you get a straight perm to keep the volume down?でもOKです!
言わないと&聞かないと困ることがら
美容師さんにとっては施術中に「言わないと&聞かないと困る事柄」ってありますよね。
たとえば、
Do you have a parting?(分け目はありますか?)
I part my hair in the middle.(真ん中分けです)
Can you uncross your legs?(足を組まないでくれますか?)
You can relax your head.(頭の力を抜いて下さい)
などです。聞きたい時に英語が出てこない!というときも便利です!
さりげない雑談いろいろ
施術中はもくもくと仕事をしてもいいのですが、おしゃべり好きな海外の方は日本人とコミュニケーションを取ってみたいと思っている人もおられます。ちょっと英語で雑談してみましょう。
Are you off today?(今日はおやすみですか?)
日本在住の海外の人向け
Where are you from?(どこから来られましたか?)
Is it first time to Japan?(日本は初めてですか?)
Did you eat Sushi and Tempura?(寿司と天ぷらは食べましたか?)
California style popcorn is still popular in Tokyo.(カリフォルニアスタイルのポップコーンはまだ東京で流行っていますよ)
I recommend you go to Ginza Six to get trendy clothes.(流行の服を買うなら銀座シックスがおすすめです)
If you want to eat Japanese ramen, I recommend to Shinatatsu in Shinagawa.(日本のラーメンを食べたいなら、品川の品達がおすすめですね)
If you want to buy Matcha chocolate, please go to Takeiya in Ueno-Okachimachi.(抹茶チョコレートを買いたいなら上野御徒町の多慶屋に行ってみて下さい)
などなど、いろいろな会話で盛り上がってみましょう。
出身地に関する会話
外国からのお客様にすれば、自分の出身地に関して英語でしゃべってくれる美容師はとても好感が持てるようです。ちょっと出身地に関して英語でしゃべってみましょう。
Where is your home town?(あなたの故郷はどちらですか?)
なお最初は、Where are you from?(どちらから来られましたか)の方が一般的です。もうちょっと話がはずんで出身地の話になったら使いましょう。
I’m from Singapore.(シンガポールから来ました)
I have been to Singapore twice.(シンガポールには2回行きましたよ)などと答えると、喜ばれるようです。
さらに
I would like to be there in near future.(また近々行きたいです)などと続けるとカッコイイですね。
仕上げに関する英語
施術も終盤になってきました。今回の施術、気に入ってくれたでしょうか?気になります。
How would you like it?((この髪型)いかがですか?)
It looks great!(いい感じですね)
ヘアワックスやスプレーを使っていいか聞きたい時は
May I use hair wax today?(ヘアワックスを使ってもいいですか?)
Would you like to use hair spray today?(ヘアスプレーを使ってもいいでしょうか?)
May I use~は許可を求める時に使えるフレーズです!
担当美容師としてお見送りの英語
施術も終わり、お会計とお客様をお見送りします。そんな時にはどうしたらいいのでしょうか?
Your total is 10,000 yen. we are looking forward to see you again. Thank you for coming today!(ご来店ありがとうございました。またお待ちしています)
Have a nice day!(よい1日を)
ちょっときざに聞こえますが、海外でHave a nice day!はごく普通に使われます。
美容師の接客に英会話におすすめの本
すぐに使える!ヘアサロンの英会話
引用:Amazon
こちらの本はほんとうに必須な20フレーズを基本とし、来店から会計、さらには電話対応までの美容師が使える英語のフレーズを網羅しています。イラストもついてイメージしやすく覚えるのには良い本です。今回紹介したフレーズだけでは満足できない方にはおすすめの1冊ですね。
まとめ
いかがだったでしょうか?来日外国人も増えている昨今、あなたの店に海外のお客様がどんどんやってくる日も近いです。訪日外国人は日本に旅行に来るから日本語がペラペラというわけではないですよね?(皆さんも英語がペラペラでもなくても海外に行く人は多いはず!)
「美ンバウンド」が注目されているときに訪日外国人が美容室に来店して、ペラペラでなくても意思の疎通が取れる程度の英会話力があれば、相手はきっと満足してくれるでしょう。そう!ペラペラでなくて良いのです。
訪日外国人は残念ながら、日本人が英語をできるとは思っていないようなので、、、。でも備えあれば憂いなし、基本的なフレーズを覚えれば、どんどんバリエーションが増えていきますよ!
ちょっと使って楽しんでみて下さいね!