【美容師の独立トラブル】従業員の引き抜き問題の注意点と対処法

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目指した夢の先に違法なんてことが起きないように今回、美容師が独立する際に起こっている問題について引き抜きによるトラブルをまとめます。

美容師独立に実際にあった引き抜きのトラブル

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独立するにあたりさまざまな手続きや資金調達・計画書などを用意しないといけません。皆さん苦労の中でやっと美容室オープンの日を迎え、この日から精を出して働きます。あとは経営を軌道に乗せるためと目的を絞りますが、この時にトラブルを招いていたことを知るとそのダメージは今までの苦労以上に大きいものになります。美容師に考えられるトラブルの中でも多いのが「引き抜き」です。

夫は美容師なのですが、子どもが幼稚園に入ったのをきっかけに独立し、小さな美容院を二人で始めました。
以前勤めていたお店で、それなりに顧客がついていたので、一人ずつ丁寧にお話をし、大半のお客様は新しいお店に来てくれるようになりました。

引用:独立に思わぬ落とし穴が!? “美容師”に多い法律トラブル事例集

皆さんこの相談者に対してどのようなことを考えますか?これは違法ではないのか、顧客を引き抜いたことにはならないのか、その後の経営に大きな打撃を与えることにならないのか、と考えましたか?何も問題のない相談の声に見えますか?一体どちらなのでしょう。

美容師の独立後の落とし穴?!顧客の引き抜きはトラブルの元!

実は相談者の場合、この後に訴えを起こすという連絡が来ています。内容は顧客情報を持ち出したということからです。言い分としては顧客情報は持ち出したわけではなく、来店するお客さんに直接声をかけ連絡先をもらっていたので違法ではないと反論しています。

お店側の言い分と独立を果たした従業員の言い分

お店側の言い分としては実際に顧客が流れたのですから、お店の大事な顧客名簿から引き抜きをしたということには間違いないということ。反対に顧客名簿全体に目を通して行ったわけではなく、接客の間に顧客に説明した上で連絡先をもらい、新しいお店の紹介をしただけだという両者それぞれの声があります。

営業秘密に当たるかどうかがトラブルの招く原因になる

美容師なら気になる問題ですが、このトラブルに関して美容師業に関する法律相談を専門にされている方の見解はというと、不正競争防止法という法に触れる可能性が高いと見ています。不正競争防止法とは簡単にいうと他者の商品をそのまま真似して、または一部だけ変えて販売を行い、利益を出すことです。利益が出るかどうかという問題以上に類似品が流出していると言われると真似られた側は訴えを起こすことはあります。いわゆるパクリ問題ですね。今回の場合この説明に合うわけではないのですが、営業秘密として保管される個人情報を盗まれたという観点から不正競争防止法に触れる可能性は高くなるということです。

トラブルにならないためにはどうしたら良かったのか?

営業秘密として取り扱われる個人情報に関する問題に対しては、十分に注意しないとこのようなトラブルを招いてしまいます。お客さんはあなたを指名して来店してくれていても、元を辿れば顧客名簿の1人と言われても仕方ないのです。今回の場合はまずお店側に了承を得ていないことが最大のポイントになります。中にはこの法に触れたと言われても顧客名簿の管理法から処罰を受けずに済むケースもありますが、しかしこうしたトラブルは避けないと美容室のイメージに影響します。独立を考え集客に不安を抱く中で声かけくらいならという考えが実は大きなトラブルに発展することがあるのです。顧客1人でも流れることは避けたい業界です。些細なことでものちにトラブルにならないためにも、お店側との確認をしっかり行うことが大事です。

独立話で出てくる誓約書にも注意

また独立の話から誓約書を書かされるということもあります。近年珍しくなく多くの美容室が独立する従業員に対していくつかの注意項目を記す誓約書を義務付けています。誓約書の内容として多いのは顧客の引き抜きは禁止、従業員の引き抜き禁止、独立後◯年は営業の禁止などです。こうした内容からも分かるように従業員の独立から影響を受ける今までの美容室は書面に記し制約を結ぶようになってきています。誓約書という存在がある中で承諾なしの顧客への声かけが非常にリスクの高いことというのは明確です。また誓約書にサインすることで義務を負うことになるので、注意項目を破ることで違法と判断される可能性は一気に高まります。

美容師の独立問題から考えられる引き抜きのトラブルには十分注意しましょう

独立後の経営を軌道に乗せる為の行為は、会社の利益損失の原因になることもあるということを念頭に置き、トラブル回避のためにも引き抜き問題には十分注意しておきましょう。

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