美容室独立時のお客さまの引き抜きは犯罪?美容室独立と顧客情報問題。

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こんにちは!この記事を訪れていただいた方は美容師として独立して美容室を開業することを検討されていると思います!実際開業してから本当にお客様が来店していただけるのか不安ですよね。少しでもお客様を増やそうと働いていたサロンの美容室の顧客情報を拝借することも考えている人もいるのではないでしょうか。でも顧客情報ってサロンの資産なのではないでしょうか?顧客情報の扱い方を知ってトラブルを防ぐ必要があります。

美容室独立時の顧客情報

引用:https://www.flickr.com/

あなたが独立して美容室を開業する際に顧客情報をどのように扱う必要があるか解説していきます。

就業規則

独立する際に顧客情報を使用していいかどうかは就業規則に関わってきます。就業規則の内容にあなたが独立する際に顧客の引き抜き、開業した美容室の情報を顧客に提供することを禁ずるなどが明記されていた場合には、顧客情報を使用することは禁止です。就業規則に「就業規則を破った者は解雇などの処分する」など記載されてあった場合には解雇の恐れがあります。その場合は不当解雇だと言って訴えても意味がありません。また口約束で「独立する際には独立をする際にはお客も持っていっていい」といわれても就業規則にそのようなことを禁ずる記載がない場合には顧客情報は使用してはいけません。口約束した時の就業規則にそのようなことが明記されていなくても独立するときに顧客情報の禁止等の就業規則が明記、変更されていたら使用できません。

不正情報防止法違反の恐れ

不正情報防止法といる法律があります。不正情報防止法の項目には、営業秘密の保護、デッドコピーの禁止、信用の保護、技術管理体制の保護などがありますが、顧客情報の使用は営業秘密の保護の部分に引っかかる可能性があります。不正情報保護法は営業秘密や営業上のノウハウの盗用等の不正行為を禁止しており、営業秘密が顧客情報に当たります。

個人情報保護法に違反の恐れ

個人情報保護法に違反する恐れがあります。美容室の顧客情報は法律で定められる個人情報であり、個人情報を第3者が勝手に使用することは当然ながら法律違反となり「6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金」の可能性が生じます。個人情報は5000件以上となります。実際大きな企業でも個人情報が流失し大きな騒ぎとなり、犯人は元社員だったなんてことがありますが、規模が違うだけで美容室の場合も同じです。法律違反とならなくても「なんで自分の情報を知っているんだ?」とお客様が不安になるでしょう。

法律的にも顧客情報はサロンの資産

法律的にも顧客情報はサロンの資産となります。そもそも最初お客様は独立するお客様に髪を切ってもらいたくて来店したのではありません。最初は気になる美容室を訪れたはずです。お客様はあなたに満足してくれたかもしれませんが、サロンがあなたに給料を払っている以上お客様の情報はサロンの資産となります。

サロンの店長の立場を考える必要がある

あなたが在籍していたサロンの店長、オーナーを考える必要があります。いくら前所属していたといってもこれからはライバル店ということになります。顧客情報を引き抜かれてお客様が数名でも来店されなくなるとお店の売り上げは減ってしまいます。単価が高かったお客様ならなおさら売上は減るでしょう。売上が下がるような行為を容認するはずがありません。

美容室独立する際どうすれば顧客情報を使用できる?

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個人情報を使用することはリスクを伴います。ただやはりやはり独立は不安な面がありなんとか顧客情報を得ることができないか考えてしまいますよね。その際はどうすればよいのでしょうか?

美容室と同意する

顧客情報を使用する際に絶対避けて通れないのはお世話になったサロンのオーナー、店長との同意です。サロンのオーナーから顧客情報を使用することを許可された場合のみ今までの自分のお客様に独立し開業する美容室の情報を伝えることができます。なのでそれまでのオーナーとの信頼関係がカギを握ります。オーナーとうまくいっていない場合には難しいでしょう。

不安ならばサインする

実際顧客情報を使用の同意を許可をもらった場合、不安であれば文書でサインをもらうことをおすすめします。同意をもらった段階ではまだあくまで口約束ですのでサインをもらっていた方が安心です。

美容室独立の際はゼロからのスタートを

独立を計画する際にはゼロからのスタートを前提として物事を考えた方が賢明です。サロンの顧客情報を事業計画に入れててもサロンに認められるかは定かではありませんし、お客様が本当に来てくれるかどうかは分かりません。実際来てくれない場合は大幅な計画の修正を余儀なくされます。なのでゼロからスタートすることを考えた方がいいでしょう。

まとめ

ここまで美容室独立の顧客情報についての解説をしてきました。顧客情報に関してはかなりのジレンマを感じると思います。精神誠意お客様と接されてきた方であれば、なおさらでしょう。しかしサロンの立場もありますし仕方のないことかもしれません。実際精神誠意対応されてきた方なら独立してもきっとうまくいくでしょう。最後までお読みいただきありがとうございました。

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